米NSCからバノンが追われ、ベトナム戦争の教訓を研究したマクマスター補佐官の存在感が増す様子

トランプ政権が発足して以来、初めての明るいニュースかもしれない。 トランプ米大統領が米国家安全保障会議(NSC)を再編し、側近のスティーブン・バノン米首席戦略官・上級顧問をメンバーから外したことが5日わかった。複数の米メディアが伝えた。NS…

アゴタ・クリストフ自伝『文盲』を読む

文盲: アゴタ・クリストフ自伝 (白水Uブックス)作者: アゴタクリストフ,堀茂樹出版社/メーカー: 白水社発売日: 2014/09/23メディア: 新書この商品を含むブログ (8件) を見る 『言葉はこうして生き残った』で知った本。著者のアゴタ・クリストフはハンガリー…

遠藤周作『こころの風景/風の十字路』を読む

風の十字路―こころの風景作者: 遠藤周作出版社/メーカー: 小学館発売日: 1996/06メディア: 新書この商品を含むブログを見る マーティン・スコセッシ監督の「沈黙」が公開され、むかし、遠藤周作の『沈黙』とか『海と毒薬』とか読んだなあ、と思い出して、遠…

河野通和『言葉はこうして生き残った』を読む

言葉はこうして生き残った作者: 河野通和出版社/メーカー: ミシマ社発売日: 2017/01/28メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (13件) を見る 「考える人」のメールマガジンを愛読しているのだが、このなかから37回分をまとめた本が出たと…

永野健二『バブル』を読む。そしてトランプの時代を考える

バブル:日本迷走の原点作者: 永野健二出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2016/11/18メディア: 単行本この商品を含むブログ (12件) を見る 副題に「日本迷走の原点」。昨年、読んだなかで抜群に面白かった本のひとつ。バブルの時代を多少は知っている世代からす…

石橋毅史『まっ直ぐに本を売る』を読む

まっ直ぐに本を売る―ラディカルな出版「直取引」の方法作者: 石橋毅史出版社/メーカー: 苦楽堂発売日: 2016/06/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る 副題に「ラディカルな出版「直取引」の方法」。まえがきに、こうある。 いつか小さな出版…

内田魯庵「最後の大杉」を読む

最後の大杉作者: 内田魯庵発売日: 2015/01/10メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る 久しぶりに青空文庫を眺めていて、何となく目がついて読んだ本(青空文庫の本はKindle化されているので、Kindleにもあった)。「大杉」は、関東大震災の混…

ピーター・ティール『ゼロ・トゥ・ワン』を読んで

ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか作者: ピーター・ティール,ブレイク・マスターズ,瀧本哲史,関美和出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2014/09/25メディア: 単行本この商品を含むブログ (27件) を見る 副題に「君はゼロから何を生み出せるか」。…

アンドリュー・クレピネヴィッチ、バリー・ワッツ『帝国の参謀』を読んで

帝国の参謀 アンドリュー・マーシャルと米国の軍事戦 略作者: アンドリュー・クレピネヴィッチ,バリー・ワッツ,北川知子出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2016/04/14メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る 昨年、読んだ本のなかで最も面白かっ…

英エコノミスト編集部『通貨の未来 円・ドル・元』を読んで

通貨の未来 円・ドル・元作者: 英『エコノミスト』編集部,池村千秋出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2016/04/15メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 昨年、読んだ本だが、トランプ大統領の就任を控えて、何だか、この本が想定しているリスク…

梅棹忠夫、鶴見俊輔、河合隼雄『丁々発止』

丁丁発止―梅棹忠夫・鶴見俊輔・河合隼雄作者: 梅棹忠夫,河合隼雄,鶴見俊輔,朝日新聞大阪本社出版社/メーカー: かもがわ出版発売日: 1998/11メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 梅棹忠夫、鶴見俊輔、河合隼雄の鼎談。憲法、明治、21世紀における民族…

網野善彦『日本社会と天皇制』(岩波ブックレット)

日本社会と天皇制 (岩波ブックレット)作者: 網野善彦出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1988/02/22メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログを見る 夏の「象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば」以来、日本と天皇の歴史が気になって、…

網野善彦、鶴見俊輔『歴史の話』を読んで

歴史の話 (朝日選書)作者: 網野善彦,鶴見俊輔出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2004/05/11メディア: 単行本購入: 1人 この商品を含むブログ (15件) を見る 「歴史を多元的にみる」「歴史を読みなおす」の2編からなる対談集。「百姓は農民」なのか、日本…

新渡戸稲造「民族優勢説の危険」を読んで

民族優勢説の危険作者: 新渡戸稲造発売日: 2012/10/07メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 「武士道」を書いた新渡戸稲造は国際連盟事務次長を務めた国際派でもあった(そもそも「武士道」は英語で書かれている)。その新渡戸が1928年(昭和3年)…

田濤、呉春波『最強の未公開企業 ファーウェイーー冬は必ずやってくる』を読んで

最強の未公開企業 ファーウェイ―冬は必ずやってくる作者: 田濤,呉春波出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2016/07/01メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 春頃だったか、BBCのニュースを見ていたら、ファーウェイのP9の欧州発売を取り上げて…

井手英策「財政赤字の淵源ーー寛容な社会の条件を考える」を読んで

財政赤字の淵源 --寛容な社会の条件を考える作者: 井手英策出版社/メーカー: 有斐閣発売日: 2012/10/17メディア: 単行本 クリック: 20回この商品を含むブログ (4件) を見る ヘリマネ(ヘリコプターマネー)論がマーケットの話題になり始めて以来、財政問題に…

ジョージ・オーウェル『オーウェル評論集』を読み返してみて

オーウェル評論集 (岩波文庫 赤 262-1)作者: ジョージ・オーウェル,小野寺健,George Orwell出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1982/04/16メディア: 文庫 クリック: 4回この商品を含むブログ (14件) を見る 昔からジョージ・オーウェルの評論・エッセイは好き…

梅棹忠夫「行為と妄想ーーわたしの履歴書」

行為と妄想 わたしの履歴書 (中公文庫)作者: 梅棹忠夫出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2002/04/01メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 20回この商品を含むブログ (19件) を見る 「行為と妄想」とは、いかにも怪しげなタイトルだが、「知的生産の技術」…

岩田規久男『インフレとデフレ』を飛ばし読み

インフレとデフレ (講談社学術文庫)作者: 岩田規久男出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/04/11メディア: 文庫 クリック: 15回この商品を含むブログ (18件) を見る 参院選で大勝した安倍政権が起死回生の経済対策を打ち出すという。新規国債を追加発行して…

スコット・パタースン『ウォール街のアルゴリズム戦争』を読む

ウォール街のアルゴリズム戦争作者: スコット・パタースン(Scott Patterson),永野直美出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2015/10/29メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る 時にマーケットに波乱を巻き起こすコンピューターを利用した超高頻度・…

成毛眞『教養は「事典」で磨け』

教養は「事典」で磨け ネットではできない「知の技法」 (光文社新書)作者: 成毛眞出版社/メーカー: 光文社発売日: 2015/08/18メディア: 新書この商品を含むブログ (2件) を見る 百科事典は面白いものだと思っていた。森羅万象を説明し、人類の知識の塊にも見…

南伸坊『ねこはい』

ねこはい作者: 南伸坊出版社/メーカー: 青林工藝舎発売日: 2013/07/25メディア: コミックこの商品を含むブログ (7件) を見る 「ねこ」が「はい」と言っているわけではなく、ねこのイラストに俳句がついた「ゆる〜い絵本」。南伸坊らしい、ほのぼのとした感じ…

渋沢栄一『渋沢栄一、「岩崎弥太郎」を語る』を読む

渋沢栄一、「岩崎弥太郎」を語る: 付:古河市兵衛、新撰組、浅野総一郎 渋沢栄一、幕末・維新を語る作者: 渋沢栄一発売日: 2015/10/23メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る 日本資本主義の父といわれる渋沢栄一が、三菱財閥の創始者である岩…

「火垂るの墓」「エロ事師たち」の野坂昭如が死去

戦争の悲劇を描いた「火垂(ほた)るの墓」で知られる直木賞作家で、歌手や参院議員など幅広い分野で活躍した野坂昭如(のさか・あきゆき)さんが9日、東京都内の病院で死去した。同日夜、東京都杉並区の自宅から意識不明の状態で救急搬送され、病院で死亡…

盛力健児+西岡研介+鈴木智彦+伊藤博敏+夏原武『山口組 分裂抗争の全内幕』を読む

山口組 分裂抗争の全内幕作者: 盛力健児,西岡研介,鈴木智彦,伊藤博敏,夏原武出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2015/12/04メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る 司忍組長の「六代目山口組」と山健組、宅見組などの「神戸山口組」に分裂した日本…

カズオ・イシグロ『忘れられた巨人』を読む

忘れられた巨人作者: カズオイシグロ,Kazuo Ishiguro,土屋政雄出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/05/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (23件) を見る カズオ・イシグロの新作。アーサー王が死んだ後の騎士と魔法の時代。ある村に住む老夫婦は遠…

パトリシア・コーンウェル『切り裂きジャックを追いかけて』

切り裂きジャックを追いかけて (Kindle Single)作者: パトリシア・コーンウェル出版社/メーカー: AmazonCrossing発売日: 2015/06/23メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 「検視官」シリーズのミステリー作家、パトリシア・コーンウェルは『真相"切…

西独のシュミット元首相が死去。政治家が知的でエレガントだった時代。著書だけでなく、ピアノのCDも残す

旧西ドイツ首相のヘルムート・シュミット氏が10日、死去した。96歳。独メディアが一斉に報じた。フランスのジスカールデスタン大統領と盟友関係を築き、主要国首脳会議(サミット)の創設を提唱したひとりで、欧州統合の推進に尽力した。戦後復興を終えたド…

村上春樹の「職業としての小説家」、紀伊國屋が買取販売というけど

この記事は、8月のものだけど... 紀伊国屋書店は21日、インターネット書店への対抗策を発表した。9月刊行予定の人気作家、村上春樹氏の著書の初版10万冊の9割を出版社から直接買い取り、自社店舗のほか他社の書店に限定して供給する。アマゾン・ドット・…

又吉の「火花」がついに200万部突破。これに近く発売の作品全文掲載の「文藝春秋」9月号が加わると...

藝春秋が4日、芥川賞を受賞したピース・又吉直樹(35)の「火花」を40万部を増刷し、累計発行部数が209万部となると発表した。7月30日に発行部数が169万部に達したと発表したばかり。文藝春秋刊行の単行本としては93年の「マディソン郡の橋…