AIJ投資顧問が年金運用資金の大半を消失し、金融庁が業務停止命令

国内独立系の投資顧問会社、AIJ投資顧問(東京・中央、浅川和彦社長)が企業年金から運用受託していた約2000億円の大部分が消失していることが証券取引等監視委員会の検査でわかった。金融庁は24日、AIJが長期にわたって高い運用収益を上げているとの虚偽の情報を顧客に伝え、実態を隠していた疑いがあるとして1カ月の業務停止命令を出した。年金運用会社のずさんな実態が判明したことは、企業年金の運営に深刻な影響を与えそうだ。

 最初は、AIU系の会社かと思ったら、全く関係ない独立系の投資顧問会社。「AIU」ではなくて「AIJ」、最後が「U」じゃなくて「J」だった。おまけに記事の後段を見ると...

同社は運用開始以来、最大で240%の利回りを確保していると顧客に説明してきた。

 うーん。ヘッジファンドか...。社名といい、超高利回りといい、投資顧問としては、怪しさ全開の会社だなあ。

浅川社長らは「運用資産の状況について説明できない」と当局に語っているという。

 どこが運用を委託していたのだろう。真っ青だろうなあ。どこで信用したのだろう。記事だけを読むと、運用の失敗とか何とか言うより詐欺みたいな...。
★運用委託先として安川電機とかアドバンテストとかの名が取りざたされているようで...>どれだけ影響あるか…委託企業に戸惑い (毎日新聞) - Yahoo!ニュース => http://bit.ly/zIMRIW
★AIJ投資顧問株式会社に対する行政処分について:金融庁 => http://bit.ly/Afoqx6
AIJ投資顧問サイト => http://www.aim-ij.com/

投資顧問業の法務と実務

投資顧問業の法務と実務

マルジャン・サトラピ『鶏のプラム煮』

鶏のプラム煮 (ShoPro Books)

鶏のプラム煮 (ShoPro Books)

ペルセポリスII マルジ、故郷に帰る ペルセポリスI イランの少女マルジ 『ペルセポリス』のマルジャン・サトラピの最新作。1958年のテヘランを舞台に、イランの伝統楽器タールの奏者である男が妻にタールを壊され、生きる望みを失い、自死するまでの8日間の物語(「訳者あとがき」によると、サラトピの大おじがモデルらしい)。サトラピらしく主人公の家族、親戚など周辺の登場人物のディテールが面白い。時にユーモアやイランの伝承物語的な話を交えつつ、最後には切ないオチが用意されている。最後のオチを知ると、読み終わってから、もう一度、読み返してみたくなる。「鶏のプラム煮」というのは変わったタイトルだが、これは主人公の好きな料理。
 『ペルセポリス』はサトラピの自伝で冒頭から引きこまれていくが、『プラム煮』はゆったりとじわじわと面白くなってくる。映画のような味わいがある。と思ったら、これは既に映画化されているらしい。「潜水服は蝶の夢を見る」や「ミュンヘン」のマチュー・アマルリックの主演で、YouTubeに予告編があった。楽器はタールからバイオリンに変えてあるような気も。
★映画「鶏のプラム煮」(POULET AUX PRUNES)の予告編(フランス語)

WOWOWのアカデミー短編実写映画賞受賞作特選、ドイツの「おもちゃの王国」が出色だった

アカデミー賞で短編実写映画賞に輝いた秀作4本を、まとめて一挙にオンエア。ハリウッド志向の娯楽作もあれば、インディーズらしい個性的な作品もあるといった具合に、色とりどりの個性を楽しむことができる。(略)「ウエスト・バンク・ストーリー」パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区におけるユダヤ人とパレスチナ人の対立をミュージカル・コメディ仕立てでデフォルメ。「ピックポケット」しがないスリ2人組が、口がきけない少年の面倒をみることに。「おもちゃの国」1942年のドイツでユダヤ人が収容されることになり……。「ゴッド・オブ・ラブ」刺さった者が直後に見た相手と恋に落ちてしまう、不思議なダーツがもたらす愛の奇跡とは。

 アカデミー賞授賞式が近づいて様々な映画がテレビに流れているが、先日やっていたWOWOWのアカデミー短編実写映画賞特集は出色だった。2005年のアメリカ作品「ウエスト・バンク・ストーリー」、2006年のフランス作品「ピックポケット」、2007年のドイツ作品「おもちゃの国」、2010年のアメリカ作品「ゴッド・オブ・ラブ」ーーどれも短編小説のような味わいで、各国のお国ぶりも味わえる。米国系は、どちらかというと、コンセプト勝負。いかにもマーケティングの国。一方、フランスはエスプリ。「おもちゃ」と「ゴッド」はモノクロで、このあたりはこだわりだろう。
 で、出色は、ドイツの「おもちゃの国」。子ども同士が仲良くしていた隣のユダヤ人ピアノ教師の一家が収容所に送られることになる。出発の前夜、「友達はどこに行くの?」と子どもに聞かれた母親は本当のことは言えず、「おもちゃの国に行くのだ」と話す。それを聞いて「僕も一緒に行く」と言い出す子どもをなだめて寝かすが、翌朝起きると、子どもも隣のユダヤ人家族の姿もない。顔色を変えた母親は子どもを探して、ナチスユダヤ人を移送する駅へ向かうが...という筋立て。必要最小限に削ぎ落とされた描写と映像。緊迫感のある展開と意外なラスト。最後の最後まで余分な説明は一切ないが、それがかえって余韻を残す。長編映画や1時間ドラマにでもできるであろう内容を20分にもならない短編で全て語りつくすところがすごい。短編ならではの映画。見る前は、4本の中では期待していない1本だったのだが、見終わってみると、これがベストだった。
 この映画、YouTubeにあった。フルバージョンのようだが、ドイツ語なので台詞はわからないけど。
★「おもちゃの国」(原題:Spielzeugland)

米財務省、山口組とロシア・マフィアの資産を凍結

財務省は23日、指定暴力団山口組の組長など国際犯罪組織の最高幹部9人について、米国内の資産を凍結し米国の企業・市民に対しこれら9人に関連した取引を禁止する制裁措置を講じた。9人のうち7人は、主に旧ソ連諸国を拠点とする多国籍犯罪組織のブラザーズ・サークルの最高幹部らで残りの2人は山口組の首領。山口組自体も制裁対象となった。

 ヤクザとロシア・マフィアは米国にとっても敵ということだろうか。犯罪組織の日本代表が山口組で、ロシア代表がブラザーズ・サークルらしい。で、日本代表のほうは具体的には...

財務省は23日、指定暴力団山口組と篠田建市(通称・司忍)組長、ナンバー2で傘下の弘道会会長高山清司被告=京都地検が恐喝罪で起訴=に対し、米国内での資産凍結や米国民との取引を禁止する制裁を科すと発表した。

 どの程度の影響があるものなのだろう。凍結される資産の規模とか、わかるのだろうか。しかし、資産凍結の対象人物を見ると、ロシアのほうが多いのだな。犯罪組織のカネもテロマネーと同じような分類で対応しているのだろうか。

テロマネーを封鎖せよ

テロマネーを封鎖せよ

日本代表、アイスランドに画竜点睛を欠く3−1の勝利

日本代表は24日、キリンチャレンジ杯でアイスランド代表と対戦し、3?1で快勝した。日本は前半2分、FW前田遼一(磐田)の国際Aマッチ2試合ぶり7得点目で先制すると、後半8分にFW藤本淳吾(名古屋)、同34分にDF槙野智章(浦和)がともに国際Aマッチ初ゴールとなる追加点。後半ロスタイムにPKで1点を返されたが、国内組で臨んだ2012年初陣を勝利で飾った。

 国内組だけの日本代表で試合開始早々にゴールを決め、後半からは中村憲剛が入り、ボールもさらに良く回るようになって3点。このまま、3−0で終わりかな、と思ったら、ロスタイムに、この日ゴールを決めた槙野がペナルティエリアで不用意に手を出してペナルティ。アイスランドがきっちりペナルティを決めて、3−1。画竜点睛を欠く試合でした。
 で、そうした試合の結果もさることながら、今日最も注目を集めたのはアイスランドのMFソルステインソン選手。「ハンドスプリングスロー」というらしいのだが、前転してスローインするというアクロバティックなプレイで観客を楽しませてくれた。ということで、試合そのものは日本ペースで、勝負の行方が見えてしまうと、アイスランドスローインでソルステインソン選手がボールを持ったときが一番、盛り上がっていたような気も。今日最大のスターだったかもしれないなあ。