ノーベル賞にも、金融危機のカゲ。賞金が2割減額に

ノーベル財団はここ数年の世界経済の低迷のあおりを受けて、ことしのノーベル賞の賞金を63年ぶりに減額することになりました。「長期間にわたって高い水準の賞金を維持する責任があるため、適切な時期に必要な措置を取ることが重要だと判断した」としています。(略)ことしのノーベル賞の受賞者に贈られる賞金は去年までの1000万クローネから20%減額し、800万クローネ(日本円でおよそ9000万円)とするということです。

 金融危機に信用不安、低迷する株式市場...。どこの国でも運用は難しいのだなあ。運用収益をうまく稼げないとなれば、そのあがりも減っていく。というわけで、ノーベル賞も減額。欧州の財政再建話みたいだなあ。

知っていそうで知らないノーベル賞の話 (平凡社新書)

知っていそうで知らないノーベル賞の話 (平凡社新書)

町田徹『東電国有化の罠』

東電国有化の罠 (ちくま新書)

東電国有化の罠 (ちくま新書)

 東電救済をめぐるルポルタージュ。帯に「組織を守って、国を滅ぼす。」とあるように、経産省財務省、銀行、政治家、東電、財界ーーそれぞれが自らの「正義」と「論理」と「権益」を守ろうとし、時に、自分は正論を言っているのに世の中はわかってくれないと当事者意識そっちのけで被害者意識を撒き散らしつつ、邁進した挙句、最後は国民に膨大な負担を負わせる形で一件落着になってしまっていることを詳細にレポートしていく。正直、官僚も政治家も東電も、あまりの醜さに読んでいて、つらくなる。これは東日本大震災原発事故に関するノンフィクションを読んでいて共通する感覚。
 目次で内容を見ると...

続きを読む

日銀審議委員に野村証券とモルスタMUFG証券のエコノミストの方々が...。何か違うみたいな...

政府は議院運営委員会両院合同代表者会議で、空席となっている日本銀行の審議委員に野村証券木内登英チーフエコノミスト(48)とモルガン・スタンレーMUFG証券の佐藤健裕チーフエコノミスト(50)を起用する人事案を提示した。衆参両院の議院運営委員会での配布資料で分かった。

 うーん。何だか、日銀の政策委員会がテレビの経済トークショーのノリになっていくような...。前任の審議委員は、商船三井の財務経理畑を歩いた中村清次氏と三菱商事亀崎英敏氏。両氏の後任人事ということらしいが、これまで、この日銀審議委員ポストは実業も財務・金融も分かる人が就く2枠で、評論家のポストではないと思うのだけど。証券系エコノミストのふたりというのはどうも...(しかも、野村、三菱って、巨大金融グループ代表みたいな...)。
 日銀の政策委員会に、企業の現場を知り、実業の視点から経済を見る人を入れなくていいのだろうか。景気の気は気分の気ともいえるけど、経営者心理を知る人は不要なんだろうか。政策委員会のメンバーは総裁、副総裁2名、審議委員6人の計9人。いまは欠員2人で7人いるが、出身は日銀2人、学者3人、残りの2人は民間といっても、三井住友銀行東京電力。実業の世界とは違う人たち。これに証券系エコノミスト2人という構成って、いいんだろうか。
★政策委員会 :日本銀行 Bank of Japan => http://bit.ly/MzpKJj
 本当に経済界に人材がいないのだろうか。民主党はどうも、テレビを見て、物事を決めているんじゃないかと思えてしまうところがある。で、お二人は、どんな本を書いているエコノミストの方かと思ったら、アマゾンを検索しても、見つからなかった。佐藤氏は『論争・デフレを超える―31人の提言』 (中公新書ラクレ)の共著者の一人ですが、31分の1ですし、2003年に出たジャーナリステックな新書なので、いまは絶版になっている様子。エコノミストとしての著書と言うには...。

論争・デフレを超える―31人の提言 (中公新書ラクレ)

論争・デフレを超える―31人の提言 (中公新書ラクレ)

 というわけで、ご著書は、おふたりとも、ちょっと...さびしい...。雑誌やレポート中心の方々なのでしょう。国会図書館の資料検索を見ると、論文やら対談やらが引っ掛かります。
★「木内登英」に一致する資料: 検索結果(158件)国立国会図書館サーチ => http://bit.ly/MygYMn
★「佐藤健裕」に一致する資料: 検索結果(14件)国立国会図書館サーチ => http://bit.ly/Myh86k
日銀はだれのものか

日銀はだれのものか

 ※ 中原元審議委員は東燃の元社長、経営者でした。

ワールドカップ最終予選らしくなってきた。日本とオーストラリアはドロー

サッカー日本代表は12日、ワールドカップ(W杯)・ブラジル大会アジア最終予選の第3戦、オーストラリア戦(ブリスベン)に臨み、1-1で引き分けた。日本は後半、栗原勇蔵が先制点を奪ったが、PKを決められて追いつかれた。この結果、日本は2勝1分けの勝ち点7とし、グループBの1位は変わらず。

 オマーン戦、ヨルダン戦が楽勝だっただけに、オーストラリア戦で、ようやくワールドカップの最終予選らしくなってきた。激闘の末、お互い退場者1人ずつ出したうえ、ドロー。オーストラリアの単純な猪突猛進型のパワープレイは単純なだけに結構、インパクトがあったが、当たり負けしなくなったのは成長かも。アウェーで勝ち点1だから、日本としてはとりあえずOK。それにしても、本田圭佑は頼りになる。今日もアシストで決定的な役割を果たしていた。

本田の男は骨で闘う 本田圭佑、本田多聞を育てたオリンピアンの日本人の心を強くする言葉

本田の男は骨で闘う 本田圭佑、本田多聞を育てたオリンピアンの日本人の心を強くする言葉