「下町ロケット」の裏で、やっているBSの「刑事フォイル」が面白い

 Yahoo!ニュースに、こんな日刊ゲンダイの記事が出ていた。

小さな町工場の奮闘を描いた「下町ロケット」(TBS系)の視聴率が今年の民放連ドラのトップを記録したそうだが(6日放送=20.4%。ビデオリサーチ調べ、関東地区)、実はテレビのプロたちの間では比べものにならないくらい大絶賛されている連ドラがある。しかも、「下町ロケット」の裏番組(日曜夜9時〜)というからビックリだ。番組名はズバリ「刑事フォイル」(NHKBSプレミアム)だ。

 そうなんです。英国のミステリードラマ「刑事フォイル」、面白いのです。私もはまっています。ストーリーや設定の面白さは、この記事の続きで、読んでいただくとして、それ以上に、面白いのが、このドラマのキャスティングなのだ。ウィキペディアによると、「刑事フォイル」は、英ITVで2002年に始まった人気シリーズ。そのせいか見ていると、思いがけない顔を見ることになる。
 第1エピソードの「ドイツ人の女」には、「X-MENファースト・ジェネレーション」や「つぐない」のジェームズ・マカヴォイと「ゴーン・ガール」で大ブレークしたロザムンド・パイクがチョイ役で出ていた。先週放映していた「作戦演習」には、「プラダを着た悪魔」や「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のエミリー・ブラントが被害者の妹を演じていた。10年以上前の作品だから、いまは映画でバリバリの主演級の3人も若手の駆け出し時代だったのだろう。エミリー・ブラントは初々しかったなあ。
 この番組、伸びそうな若手俳優を積極的に起用していたんだろうか。ストーリーの面白さはもちろん、あ、こんな人が出ていたんだ、という楽しい発見もあるシリーズ。いまは「下町ロケット」よりも、こっちにハマっているんだが、世の中には同じような人がいたんだなあ。ニュースになるほど、話題になっていたんだ。
 しかし、この「刑事フォイル」に限らず、「主任警部バンクス」にしても、「新米刑事モース」にしても、「ブロードチャーチ〜殺意の町〜」にしても、英国の警察ミステリーは、筋が凝っている上に、社会問題も織り込まれ、単純な勧善懲悪ではなく、屈折していて面白い。
 昔、英国人がアメリカ人のことを「ナイーブだ」と言っているのを聞いて、英国人は複雑なんだと思ったことがあるが、英国のミステリーは一筋縄では行かないストーリーでないと、テレビでも認められないのかなあ。大人のミステリーといった感じで、どれも好きだ。銃をぶっ放せば、解決みたいなナイーブなところはない。陰影がある。
NHKの「刑事フォイル」番組ページ => http://www9.nhk.or.jp/kaigai/foyle/
刑事フォイル - Wikipedia