田淵節也氏:米国は新しい通貨制度を考え出す?

 軍事力に翳りが出れば、ペーパーマネーとしてのドルの信認が低下し、米国は金や原油穀物などの実物資産を裏付けとする新しい通貨制度を考え出すのではないかと思う。
日本経済新聞2007年11月30日「私の履歴書

 バブル崩壊前夜の1989年に「海の色が変わった」と言った田淵節也氏が再び、同じ胸騒ぎを感じていると「私の履歴書」に書いていた。サブプライム問題からマネーマーケットは混乱。ドルは急落している。来年、民主党が政権を取れば、軍事政策も変わり、それがドルの信認論争に拍車をかけるかもしれない。なるほどなあ。で、ユーロへと通貨の中心が移るのではないかという議論が既に浮上しているが、それを米国が座視することもないだろう。そこで、田淵氏は資源をバックとしたドルの復権を米国が仕掛けてくるのではないかと読む。なるほどぉ。米国は経済が弱くても、資源は持っているからなあ。資源を担保にした通貨かあ。ABS(Asset Backed Security 資産担保証券)ならぬ、ABC(Asset Backed Currency 資産担保通貨。まあ、そんな言葉ないけど)ということだろうか。金本位制から、ドル本位制、今度は資源本位制かあ。欧州も、中国も、十分な資源を持っていない。ボケていないなあ。このあたり、今後、通貨をめぐる問題は論争を呼ぶんだろうな。