イージス艦事故で見えてくるーー自衛隊も「お役所」?

イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故を巡り、防衛省や海自の情報開示がことごとく後手に回っている。同省や海自の幹部は「海上保安庁の捜査に予断を与えたくない」と繰り返すが、省内からも「基本的な事実関係も明らかにしない姿勢が不信感を増幅させている」との批判が上がり始めた。「新しい事実はありません」。21日午後の定例記者会見。増田好平防衛次官はそう切り出した。報道陣から約25分間にわたり、同省の情報開示の姿勢をただす質問が集中したが、増田次官は「捜査に差し障りを与えてはいけない」と繰り返すだけだった。

 イージス艦事故に対する防衛省海上自衛隊の対応に批判が集まっている。対応が後手に回り、情報を隠しているのではないかとの批判も出ている。首相や防衛相が組織改革に言及したりしている。しかし、こうした騒ぎを見ていると、自衛隊もやはり官僚機構のひとつだなあ。しかも、対応もお役所的。危機に直面したときに、このような状態で、大丈夫なんだろうか。まあ、当事者意識不在みたいな話し方をする首相の国だから、ただでさえ希薄な官僚の当事者意識がさらに希薄になっていくのだろうか。でも、自衛隊ぐらい、パシッとして欲しいけど。