日本の外貨準備が1兆ドル超え

日本の外貨準備高が2月末に初めて1兆ドル(約103兆円)を突破したもようだ。1兆ドル超えは中国に次いで2カ国目。過去の大量の円売り・ドル買い介入で政府が抱えたドル資金が膨らんでいる。外貨準備は外国への支払いの備えになる半面、日本の場合は元手となる資金を政府短期証券で調達しているため、国の債務が拡大していることも示す。財政健全化に逆行するとの見方があるほか、ドル安が加速すると資産が目減りするリスクもある。

 そんな中で、日本の外貨準備高で中国に続いて1兆ドル超え。円高を嫌い、円売り・ドル買いを続けているうちに、この状態。ドルを買い支えて、その資金を、政府短期証券で調達する。いわば、米国を支えて、国力を消耗する、この構図ももう続かないんじゃないか。最近、円高容認論の声が大きくなっているが、確かに、この構図は続きそうにない。まして、これだけ無理をしても、米国経済そのもの放埒さゆえにドルは崩れ始めているわけだし。日本経済をどういう方向に持って行くのか、もっときちんと考えないと。