北海道洞爺湖サミット

主要国首脳会議(洞爺湖サミット)は9日午後、福田康夫首相が議長総括を発表して閉幕した。首相は記者会見で、地球温暖化ガス排出量を2050年までに半減する長期目標を世界全体で共有し採択を求める合意について「国連での交渉に弾みをつける貢献ができた」と強調。13年以降の温暖化対策の枠組み(ポスト京都議定書)の交渉加速に期待を表明した。

 北海道洞爺湖サミットが終わる。成果があったのかどうか、という議論もあるけど、それ以前に、政治家はグローバル規模で人相が悪くなったというか、品格がなくなったなあ。第1回目のサミットは1975年で、既に歴史であるわけだけど、フランスのヴァレリー・ジスカール・デスタン大統領、ドイツのヘルムート・シュミット首相、ともに欧州の知性みたいな存在で、この二人がいるだけで「サミット」という感じがするもんなあ。米国はフォード大統領、日本は三木首相。米国はウォーターゲート事件、日本は田中金脈事件のあとで、日米ともに清潔さ、善良さに主眼を置いてトップを選ぶ時代だったんだなあ。イタリアはモロ首相。のちに赤い旅団に誘拐され、暗殺された政治家。激動の時代だったんだなあ。
 それに比べて、今度のサミットは、米国のブッシュ、フランスのサルコジ、イタリアのベルルスコーニ。知性と言うよりも野卑な感じだなあ。人を蹴落としてもで儲ける、成り上がるみたいな・・・。福田首相は大企業の部長さんみたいな感じだし・・・。野卑ではないけど、影が薄いような・・・。影の薄さでは、後光が差すぐらいカリスマ性があったブレアのあとの英国のブラウン首相も地味だなあ。芯が強そうなのは、ドイツのメルケル首相ぐらいか。プーチンの傀儡と言われ、軽んじられがちなロシアのメドベージェフ大統領も、この中で見ると立派に見えるなあ。昔は大統領・首相、外相、大蔵相・財務相、つまり最高首脳、外交、経済(財政・金融)と人材が3枚揃った感じだったけど、トップがこれでは、あと2枚の水準は推して知るべしなんだろうか。不安だなあ。地球温暖化から資源・食料価格の高騰、くすぶり続ける金融危機と難問山積の世界なのに、何か危機感は希薄だし・・・。サミットの時代は終わったのかもしれないなあ、という思いを確認させたところに、洞爺湖サミットの意味があったのだろうか。 
【参考】
北海道洞爺湖サミットの公式ページ
 http://www.g8summit.go.jp/
ウィキペディア、グーグルで見ると
 wikipedia:主要国首脳会議  google:洞爺湖サミット