ワールドカップ、決勝トーナメントは誤審の嵐

サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で27日に行われた決勝トーナメント1回戦の2試合で「誤審」が相次いだ。ともに試合の流れを左右するゴールに絡むジャッジで、波紋が広がる可能性がある。ブルームフォンテーンで行われたドイツ−イングランド戦。前半38分、イングランドランパードのシュートがクロスバーに当たって、ほぼ真下に落ちた。審判の判断はノーゴールだったが、VTR映像を見ると明らかにゴールラインを割っていた。得点が認められていれば、イングランドが2−2に追いついていた場面だった。ヨハネスブルク・サッカーシティー競技場でのアルゼンチン−メキシコ戦では、オフサイドを巡る判定。0−0で迎えた前半26分に、テベスがDFラインの裏に抜け、メッシのパスを受けてゴールネットを揺らした。こちらも映像を見返すと、テベスは明らかにオフサイドポジションにいたが、そのままゴールは認められ、アルゼンチンの先制点となった。

 ワールドカップの決勝トーナメント、ドイツ対イングランドも、アルゼンチン対メキシコも、ゲームの流れを決める決定的なところで誤審。今回のワールドカップでは、審判の判定をめぐる問題が指摘されていたが、ビデオで見れば、一目瞭然の誤審がこれだけ続くと、興醒め。ドイツ対イングランド戦など、後半はもう見なかった。ベスト16に入ってきたら、もうちょっと、きちんとした審判をつけるか、審判をサポートできる一級の副審をつけないのだろうか。ただでさえ金儲け主義のFIFAという批判が耐えないのに、ゲームの質も担保しようとしないのでは、ちょっとなあ。選手もかわいそうだし。勝利の価値まで下がってしまう。