武富士が会社更生法申請へ

消費者金融大手の武富士東京地裁に近く会社更生法の適用を申請する方向で最終調整していることが27日、明らかになった。過去に受け取った、利息制限法の上限金利を超える「過払い利息」の返還請求がここ数年で急増し、業績を圧迫。資金繰りにも苦しんでいた。法的整理で過払い利息の返還額をカットし、早期の再建を目指す。

 一時は巨額の利益をあげていたのに、過払い返還で、ついに崩壊。これまでにも経営体制については様々な問題が報じられていた。「過払い利息の返還額カット」となると、影響を受ける人は相当な数になるのだろうか。
 しかし、消費者金融への規制が厳しくなり(それは時代の要請でもあるのだろうが)、信用力のない人たちはどこでオカネを融通してもらっているのだろう。社会保障的な救済の仕組みがあるのか、あるいは、闇金とか、もっと危険な世界に頼るのか。それとも生活の身の丈に合わせればいいと、冷たく突き放すのか。借りているのは「いま買って、あとで払う」(buy now, pay later)という人ばかりでもないと思うのだが...。
 ともあれ、消費者金融黄金時代の終焉を改めて印象付ける倒産劇。
【9月28日追記】
 武富士会社更生法申請は翌日。結構,時間がかかった。で、こんな具合。

消費者金融大手の武富士は28日、東京地裁会社更生法の適用を申請したと発表した。顧客が過去に払いすぎた利息(過払い金)の返還負担が重く、自力再建を断念した。帳簿上の負債は4336億円強だが、新たな過払い金の返還請求が大量に寄せられる見通しで、負債総額は大幅に膨らむ可能性がある。過払い金問題を早期収拾して事業再生を目指すものの、顧客の利息返還額はカットされる見通しだ。

 やはり過払い金の支払い問題が焦点になりそう。どのくらいのカットになるんだろう。それとも支払いが優先されるのか、どうなるんだろう。
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