やはり2012年の米国大統領選に、あのペイリンが出てきてしまう?

米保守派グループ、ティー・パーティーのリーダー的存在であるサラ・ペイリンアラスカ州知事(46)は、自分が2012年の次期大統領選に出馬すればオバマ大統領に勝利できるとの考えを示した。ペイリン氏については、2012年の大統領選出馬の観測が広がっており、同氏もそれを打ち消すような行動を取っていない。

 米国保守派、ティーパーティ運動の勢いに乗って、あのペイリンが大統領選挙に意欲満々の様子。共和党の支持がとれなかったら、ティーパーティを第三党にして、そこから出るぞ、と脅したりするのだろうか。オバマへの失望で、米国はまたまた右旋回するのか。あるいは、早くからペイリンが出てくることで、共和党の中道派が危機感を持つのか。中間選挙が終わり、早くも2年後へ向けて政治的な駆け引きが激化しそうだな。でも、この結果、経済対策は進まず、米国の景気は二番底に落ち込み、そこで双方が罪をなすりつけあって...ーーなどという負の連鎖が起きてしまったら....、心配性だから、悪い方へ悪い方へ考えてしまう。
 ペイリンを見ていると、なぜか、フランクリン・ルーズベルトと大統領の座を争おうとし、非業の死を遂げたルイジアナ州知事、ヒューイ・ロングを思い出してしまう。稀代のポピュリストで独裁者で、映画「オール・ザ・キングスメン」のモデルになった人物ルーズベルトとヒューイの対立を描いた「アメリカン・ファシズム」という本もある。ペイリンとロング、政策や思想などは違うのかもしれないかもしれないが、アジテーターとしての卓越した能力は両者に共通しているものを感じてしまう。
Going Rogue: An American Life 民主党のアメリカ 共和党のアメリカ (日経プレミアシリーズ) アメリカン・ファシズム―ロングとローズヴェルト (講談社選書メチエ)