仮免・菅首相の朝鮮有事・自衛隊派遣発言に韓国が反発

 菅首相の言葉の軽さは止まらない...。先日もこんな発言が...。

菅直人首相は12日夜、都内で開かれた自身の後援会会合に出席した。出席者によると、首相はあいさつで「(首相就任から)半年たった。これまでは『仮免許』だったが、これからが本番で、自分の色を出していきたい」と決意を語った。自らの政権運営を自動車運転の「仮免」に例えたような発言は今後、与野党の批判を招く可能性がある。

 既に自民党など野党が反発しているが、「仮免」かあ。そんな人が1億2700万人が乗っているクルマを運転していたのか...。後援会とはいっても、どうして、こういう発言をするんだろう。責任感の欠如か、政策運営がうまくいっていないことを自覚しているのか、いずれにしても、ろくなもんじゃないなあ...。
 もうひとつ、仮免の首相の発言で海外から反発を浴びている話が...。それは朝鮮半島有事の際に韓国居留の日本人救出のために自衛隊機を派遣することを考えているという話。オプションとしては当然、検討しておかなければならない問題だろうが、現行法制上の問題もあるし、それ以上に韓国との歴史を考えれば、安易に言い出せる話ではない。韓国と相当調整し、理解を得ることが不可欠の案件。それだけに、ある程度、根回しができての発言かと思ったら、韓国のメディアは...。

菅首相の発言は、韓半島有事を前提とした発言だが、場合によっては、自衛隊が韓国領土で活動できるという点で、大変大きな波紋を呼ぶ事案だ。韓国政府は、一言で「突拍子もない」という反応だ。ある政府当局者は、「韓日政府の間に、自衛隊派遣問題について協議されたことも提起されたこともない。いかなる国であれ、有事の際、自国民の救出に関心を持つだろうが、菅首相の発言は、ややもすると韓半島情勢が緊迫するという意味に受け取られかねないため、適切かどうか疑問だ」と指摘した。大統領府関係者は、「実現の可能性のない失言と見なければならない」と一蹴した。別の当局者も、「基本的に受け入れ難い問題であり、検討もしていない」と述べた。

 怒っている...。ただでさえ朝鮮半島情勢が不安定なのに、何を考えて、この時期に発言するのか、というニュアンスもある。で、上の記事は東亜日報だが、朝鮮日報は...
【社説】菅首相自衛隊派遣発言は不適切 | 朝鮮日報 => http://t.co/MpPJsjD
 中央日報も...
中央日報 - 菅首相の「自衛隊派遣検討」発言、韓国は一蹴 => http://t.co/6F0hD7N
 歴史的経緯を考えれば、当然の反応だろうなあ。朝鮮有事の際に、どう対応するのか、検討し、内密に実務を調整することが大切で、思いつきで話しても百害あって一利なし。一方では、欧州では、こんな動きが...

フランスとドイツで作る仏独合同旅団の独軍歩兵大隊335人が10日、仏東部ストラスブール郊外の駐屯地で正式に駐留を始めた。独軍戦闘部隊の仏駐留は、第2次大戦中のナチス・ドイツによる占領期以来初めてで、両国の和解と協力を象徴する出来事となった。仏独合同旅団は、冷戦末期の1987年、当時のミッテラン仏大統領とコール西独首相が合意して誕生した。実際の部隊創設は89年で、両国の和解を世界に印象付けるものとなった。93年には、国連平和維持活動などにも参加する欧州合同軍(本部・ストラスブール)に編入された。

 戦勝国からの圧力もあったとはいえ、歴史に対するドイツの徹底的な反省に加え、コール、ミッテランという独仏首脳の盟友関係があって、ようやく両国の関係がここまで改善してきたわけで、独仏以上に複雑な日韓関係を無視して、自衛隊(要するに日本軍)の話を持ち出したら、まとまるものもまとまらないよなあ...。民主党政権は、米国、中国に続いて韓国との外交関係までグジャグジャにしてしまうんだろうか。不安...。自民党政権時代の失言もひどかったが、首相の時は発言を注意していた気もするけど...。
あなたが総理になって、いったい日本の何が変わるの (幻冬舎新書) 菅直人 市民運動から政治闘争へ 90年代の証言 朝鮮有事!―シミュレーション「第二次朝鮮戦争」