エジプトの市民デモ、反政府派・大統領支持派が衝突。軍は静観(傍観?)

ムバラク大統領が次期大統領選挙への不出馬を表明してから一夜明けた2日、前日数十万人規模の反政府デモがあった首都カイロ中心部のタハリール広場で、反ムバラク大統領派と体制支持派が衝突、双方数千人規模で入り乱れ、投石や暴行を繰り返し、数十人が負傷する流血の事態に発展した。この日は午前中からタハリール広場で両派の小競り合いが見られた。その後、カイロ市内を流れるナイル川の西岸にあるモハンデシーン地区で大統領支持のデモがあり、その参加者が列を成して川を渡り同広場に突入した。両派は互いに投石し、棒や素手で殴り合い、馬やラクダに乗った者も乱入、混乱が拡大した。

 平和裡に進んでいた反政府デモが、大統領支持派とデモ隊同士の対立に。アルジャジーラのライブ映像を見ていると、両陣営が一進一退を繰り返しながら、投石合戦を繰り広げている。ライブブログには、ラクダに乗って反政府派に突っ込む大統領支持派の写真が出ている。
 反政府派は、今日になって突如現れ、乱入してきた大統領支持派の集団を私服の治安部隊やムバラク派に雇われたギャングと非難している。一方、内務省は、私服警官は派遣していないと否定している。アルジャジーラの映像には、市民に囲まれた戦車が映しだされいているが、軍は動かず。ただ、反政府デモを取り締まることをしない代わりに、両者の衝突が起こっても、それを防止するわけでもない。静観とも言えるし、傍観とも言える。
 これから現地は夜になるが、ナイルの反乱の行方は見えない。
アルジャジーラのウェブ・ライブ中継
 http://english.aljazeera.net/watch_now/
アルジャジーラの2月2日付けライブ・ブログ(写真・動画多数)
 Live blog Feb 2 - Egypt protests | Al Jazeera Blogs => http://t.co/DywFcKz
アルジャジーラ 報道の戦争すべてを敵に回したテレビ局の果てしなき闘い