東日本大震災。東電の「輪番停電」は最悪の広報として歴史に名を残すのだろう

東京電力は13日夜の記者会見で、14日から始める計画停電輪番停電)について、14日は政府機関などが集まる東京都心部は対象外にすることを明らかにした。また、15日以降の電力供給が止まる地域と時間帯については「(前日の)夕刻までに計画を作り報告する」とした。

 東電がここまでお粗末な広報体制だとは...。東日本大震災の惨状と福島原発の状況を見れば、輪番停電に協力することは誰でも納得している。しかし、5グループに分けた停電地域の発表は、「みんなで協力してやっていこう」ではなくて、「こんな非常時なので黙って協力しろ」という「お上意識」丸出し。
 「市町村の一部」ということで、重複しているエリアがいくつもある。なぜ、きちんと開示しないのだろう。事業をしている人たちだっているわけだし、自分の職場、家庭がどっちの地域に入っているかは、そのときに判断しろうというのだろうか。おまけに、東電のサイトはアクセスが殺到しているのか、つながらない。詳細な資料を作って、なぜメディアや、Yahoo!Googleなどの強固なサーバーを持っているところに協力を求めないのだろう。アマゾンだって頼めば、協力してくれるかもしれない。
 何を考えているのか。わからない。一人暮らしの年老いた親戚に教えてあげようにも、停電がどの時間帯か、わからない。ふたつ教えれば、混乱してしまう。東電も福島原発で混乱しているのかもしれないが、このお粗末さには絶句してしまう。で、うちはいったい、どちらの時間に停電があるのだろう。

実践 危機管理広報

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