イタリア政府、全廃した原発の復活計画を断念

イタリア政府は19日、全廃した原発の復活計画を無期限に凍結する法案を提出する方針を固めた。ANSA通信が報じた。福島第1原発の事故を受け3月に閣議決定した1年間の凍結期間は、復活計画について国民の理解を得るには不十分だと判断したとみられる。法案は20日にも上下院で採決される見通しだ。

 福島原発事故の余波がイタリアにも。しかし、いまの日本の惨状をみて、原発の新設は難しいだろうな。万が一、事故を起こした場合の被害の甚大さを考えると、コストが低いとはとても言い切れない。事故は必ず起きるものと想定すると、発生した場合の影響とコストが大き過ぎる。原子力は「神の火」ともいわれるが、人が制御しきれないという点で、まさに「神の火」なのかもしれない。いま、ある原発まで停止するというのは非現実的だが、新設は見直して、新しいエネルギー管理に叡智を結集すべきなんだろうな。それが上手くいけば、22世紀になったときに、何で20世紀に、あんなに原子力にこだわったのか、と思うのかもしれない。でも、22世紀になっても廃棄した原子炉や核燃料の処理は続いているのかなあ。

隠される原子力・核の真実―原子力の専門家が原発に反対するわけ

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