鉱工業生産指数、3月は1953年の調査開始以来最大の下げ

経済産業省が28日発表した3月の鉱工業生産指数速報値(2005年=100、季節調整済み)は前月比15.3%低下の82.9となり、1953年の調査開始以来、最大の下げ幅を記録した。東日本大震災で多くの工場が被災し、さらに計画停電も響いて全業種で生産が落ち込んだ。特に、部品メーカーの供給不足で操業停止に陥った自動車の減産が影響した。

 震災のあった3月が相当な下げになるであろうことは予想が付いていた。津波による被害は尋常なものではなかったし、計画停電、交通網の麻痺も加わり、サプライチェーンが機能しなかった。しかし、本当に注目なのは、4月の指数ではないだろうか。この震災が日本経済をどこまで奥深く傷つけているかを判断するのは4月の数字の方だろう。ここで、どこまで回復できているかのほうが気になる。