カリスマ主婦企業「マーサ・スチュワート」が身売りを検討しているらしい

カリスマ主婦として知られるマーサ・スチュワート氏が創業した会社マーサ・スチュワート・リビング・オムニメディア(MSO)が身売りを含めた事業再編を検討している。このほどM&A(企業の合併・買収)の仲介事業を手掛けるブラックストーン・アドバイザリー・パートナーズに助言業務を依頼、「我が社との提携や投資に興味を示す向きがあり、その内容を検討する」としている。▼スチュワート氏はインサイダー取引容疑で2004年3月に有罪となり、10月から05年3月まで服役した。これを受けMSOの株価は05年2月の36ドル台をピークに下落を続け、現在では5ドル台に落ち込んでいた。会社の業績も同氏のブランドを冠した日用品の売り上げは比較的好調だが、雑誌出版やテレビ事業の業績は不振が続いていた。

 マーサ・スチュワートインサイダー取引で自分の名を冠した企業のブランド価値を自ら壊してしまったわけだが、日用品の売り上げは順調で、雑誌、テレビが不振で問題となっているというところを読むと、いま深刻なのはインターネットがもたらしたオールド・メディア不況のほうなのだろうか。インサイダー事件は2004年で、それからもう7年。むしろ、ネットへの対応でつまずいたのだろうか。「身売り」とは書いてあるが、雑誌やテレビの権利をどこかに売って、日用品など収益事業に絞り込みたいのだろうか。社名で言う「リビング」を残し、「メディア」を整理したいのかな。ネットと本は残すとして、雑誌、テレビはやめたいのだろうか。

マーサの成功ルール

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