米国で6割の親が子どもを経済的に援助。不況のためにパラサイト化?

米国では親の約60%が、失業と賃金低迷に苦しむ成人した子どもに何らかの援助を行っていることが、米経済誌フォーブス電子版などの調査で明らかになった。▼同誌と非営利団体「全国金融教育基金(NEFE)」が親400人と18―39歳の成人した子ども700人を対象に行ったオンライン調査によると、約60%の親が就学を終えた子どもに対して経済的援助を行っているという。そのうち半数が住居を提供しており、半数近くが子どもの生活費を援助していることが分かった。▼調査では、現在の経済状況が青年世代の独立を難しくさせ、実家を出た後に再び戻ってくる「ブーメランキッズ」と呼ばれる若者を生み出していることも明らかになった。

 日本には「パラサイト・シングル」という言葉があったが、米国では、性格ができなくなって実家に戻ってくる子供たちを「ブーメラン・キッズ」というらしい。ということで、Forbesの調査では、6割の親が子どもを経済的に支援しているという。経済成長期に財産を形成し年金などの社会保障もある(比較的)豊かな親の世代と、グローバルな競争環境と経済停滞下で厳しい生活を強いられる子供世代の世代間問題は米国も同じなのだな。これも世代間の所得移転による調整なのかもしれない。
Nearly 60% Of Parents Provide Financial Support To Adult Children - Jenna Goudreau - The Other Half - Forbes => http://onforb.es/l2tqhv

世代間格差ってなんだ (PHP新書 678)

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