ニューヨーク・ダウが再び急落。まだまだ不安定なマーケット

10日の米株式相場は急反落し、ダウ工業株30種平均は前日比519ドル83セント(4.6%)安の1万0719ドル94セントと、2010年9月23日以来ほぼ11カ月ぶりの安値で終えた。欧州の債務問題の拡大への警戒感から金融株を中心に売りが膨らんだ。米景気の先行き不透明感も引き続き重荷で、ダウ平均を構成する全銘柄が下落した。

 FRBがゼロン金利の継続といっても、それが根本的な解決になるわけでもないし、欧州の債務問題や米国の財政赤字問題が消えるわけでもない。日本をみても、ゼロ金利だけでは、明るい展望も開けない。というわけで、日本人としては、いつか見た光景が繰り返されることになる。一応、フランス国債の格下げ懸念が悪材料になったようだが、しばらく、いろいろなニュースに一喜一憂して乱高下が続くのだろうなあ。ただ、基本的にマーケットを支配しているのは不安感であるような感じがする。

検証 経済迷走―なぜ危機が続くのか

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