米国のオンライン著作権保護法案の採決が延期に

米上院のリード民主党院内総務は20日、審議中のオンライン著作権保護法案について、24日に予定されていた採決を延期すると明らかにした。法案にはインターネット業界から強い反発が出ていた。

 ウィキペディアをはじめインターネット社会から強い反発が出ていた著作権保護強化法案の採決が延期になる。「オンライン海賊行為防止法案(Stop Online Piracy Act、SOPA)」と「知的財産保護法案(Protect Intellectual Property Act、PIPA)」の2つ、メディア業界の意向やら、インターネットへの監視を強めたい政府の意向やらがないまぜになったものといった感じだった。ちなみに、ピューリッツァー賞をとった調査報道NPOのプロバプリカ(ProPublica)のサイトには、上下両院議員のSOPAへの賛否状況をまとめているのだが、このデータベースはよくできていて、メディア、ネットそれぞれの業界から、どれだけ献金をもらっているかでソートできるようになっている*1
 ともあれ、メディア企業にとっては、YouTubeなどのサイトは目の敵だし、米政府にとっても、ウィキリークスの事件があって以来、ネットを統制したくてたまらない様子。著作権の保護が重要なことは当然なのだが、それをもとに一気にネット規制を、と思ったのだが、想像以上に反発が強かったということだろうなあ。でも、この件、大手メディアは経営としては規制賛成、現場は言論や表現の規制につながりかねないことを懸念しているようで、商売とジャーナリズムの間で引き裂かれているみたいな感じ。でも、この手の法案、米国では反対運動が抑止力になるが(延期だから、まだ、どうなるか、わからないけど)、日本だと、すんなり通ってしまいそうで怖いなあ。
★CNN.co.jp:ウィキペディアやグーグル閉鎖、米海賊防止法案に一斉抗議 => http://bit.ly/zq2Dtf
ウィキペディア、抗議の停止 米海賊行為防止法案「新たな検閲」- SankeiBiz => http://bit.ly/y0lLrB
マイケル・ムーア、SOPAへの抗議でオフィシャルサイトを停止! - シネマトゥデイ => http://bit.ly/xQkIGX

インターネット時代の表現の自由

インターネット時代の表現の自由

*1:Who in Congress Supports SOPA and PIPA/PROTECT-IP? | SOPA Opera | ProPublica => http://bit.ly/xSSqMx