東日本大震災後に新聞に対する評価が高まった? 地元・地方紙の奮闘の結果?

日本新聞協会は9日、「11年全国メディア接触・評価調査」の結果を発表した。東日本大震災後、新聞の役割を「再認識した」と答えた人が全国で49.3%、東北地区で60.7%に上り、協会は「新聞の評価が高まった」と分析している。調査は11年11-12月、全国の15-79歳の男女7000人に実施。新聞、テレビ、ラジオ、雑誌、インターネットの5メディアについて尋ね、4092人から回答を得た。

 調査ではそういう結果なのだろうが、何ともいえない違和感がある。これは地域、年齢別に分析しないとわからないのではないのだろうか。原発の影響を懸念する地域なのか、それ以外なのかでも、違うだろう。年齢層も15歳から79歳までと、かなり広いし、どの年齢別にどのぐらいの回答数があったのかを見ないと、本当のところが見えてこない。未回答者をどう考えるのか、という点を考えないとなあ。調査内容を見ると、「新聞を読んでいる人が87.3%で、そのうち毎日読んでいる人は70.1%」というから、調査には、かなり新聞好きの人が多い気もする。
 ただ、被災地で評価が高かったというのは、石巻日日新聞や河北新報といった地元・地方紙の努力の成果なのだろうなあ。そこは納得できる。やはり新聞を支えているのは、それぞれの地域の新聞なのかもしれないなあ。違和感は全国紙を思う浮かべると感じてしまうものなのだなあ。
★「2011年全国メディア接触調査・評価調査」発表資料 => http://bit.ly/zsDQ3w
★新聞「地域と密着」65% 被災地で高い評価 - 47NEWS => http://bit.ly/w18AWM
6枚の壁新聞 石巻日日新聞・東日本大震災後7日間の記録  角川SSC新書 (角川SSC新書 130) 河北新報のいちばん長い日 震災下の地元紙 再び、立ち上がる! ―河北新報社、東日本大震災の記録