鹿島茂『吉本隆明1968』
- 作者: 鹿島茂
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2009/05/16
- メディア: 新書
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で、『吉本隆明1968』というタイトルからわかるように、この本で読み解く吉本は明治・大正・昭和の日本の本質。20世紀の日本とも言える。平成を吉本隆明は読み解けたのだろうか。このあたりは自分で吉本の本を読み解く必要があるのだな。それと、もう一つ思ったのは、これだけの知性に接し、吉本の本を読み込んだ団塊世代は、どんな日本を作ったのだろう。それが現在なのか、と思うと、複雑なところがある。
内容を目次で見ると...
第1章 「反・反スタ思想家」としての吉本隆明
第2章 日本的な「転向」の本質
第3章 吉本にとってリアルだった芥川の死
第4章 高村光太郎への違和感
第5章 「了解不可能性」という壁
第6章 高村はなぜ戦争礼賛詩を書いたか
第7章 抒情詩と戦争詩のあいだ
第8章 「大衆の原像」から「自立の思想」へ