「こどもの日」の深夜には泊原発が運転停止し、日本は「原発ゼロ」に

北海道電力は、国内で唯一稼働している泊原子力発電所（後志管内泊村）３号機（出力９１．２万キロワット）の定期検査を開始するため、５日午後１１時ごろ発電を停止する。泊原発全３基が停止するほか、国内全５０基の原発が停止状態となる「原発ゼロの日」になる。泊原発１、２号機（いずれも出力５７万９０００キロワット）の再稼働見通しは立っていない。北電は１、２号機が再稼働しない場合の電力需給は、猛暑なら最大で１７万キロワット不足するとしている。

　わからない...。つい1年前は、猛暑とか何とか言う話ではなく、日本にとって原発ゼロはありえない話だったような気が...。それが、なし崩し的に原発ゼロになってみると、計画停電があるわけでもなく...。猛暑のピーク時電力などといったら、当然、足りないのだろうが、結局のところ、実態はどうなっているのだろう。原発か否かというのは、需給の問題なのか、それともコストの問題なのか。地球温暖化の問題なのか（じゃあ、CO2排出量はどうなっているのか）...。わからん。賛成・反対、双方ともポジション・トークが多すぎて、実態が見えてこない。
　大体、供給だけじゃなくて、需要はどうなのか。需要予測の前提は...。夏のピーク時間帯にパチンコ・パチスロの営業を止めたら、どのぐらいの効果があるのか（1日止るんじゃなくて、電力ピークの昼だけでも）。昨年、英エコノミストが、パチンコ産業や温水便座がガンガン電力を使って、電力危機って、どうよ、というような記事を（あの雑誌らしい）皮肉さで書いていたのを思い出す。
★Japan's energy crisis: What crisis? | The Economist => http://econ.st/Ky2Ocr
　で、そうしたこともあるけど、電力会社は、こんなことを...
★＜関西電力＞オール電化住宅なお促進 （毎日新聞） - Yahoo!ニュース => http://bit.ly/Ky1RB2
　電力が足りないと言いながら...。危機感ないなあ。本当は大丈夫ということ？　それとも、原発を使ってオール電化、オール電化のために原発を、というキャンペーン？
　ますますわからなくなってくるが、そもそも福島第一原発の現状はどうなっているのだろう。4号機の使用済み核燃料の処理を危惧している人たちがいるが、杞憂の類なのかどうなのか。フクシマの教訓は、結局のところ、原子力は最終的に人間がコントロールし切れない技術ということのような気がするのだけど...。まあ、「こどもの日」が「原発ゼロの日」になるというのも、何だか巡りあわせのような...。
★国内の全原発停止、４２年ぶり　夏に影響、政策転換も - 47NEWS => http://bit.ly/JlCnbn

原発ゼロ世界へ―ぜんぶなくす―（発行：エイシア出版） (エイシアブックス)