ソニーを見ていれば、強欲資本主義が何かがわかる? 株式価値はベタ落ちでも経営者の報酬はビッグ

ソニーが27日に開示した2012年3月期の有価証券報告書によると、ハワード・ストリンガー前会長の報酬総額は4億4950万円で、前期の8億6300円と比べて半分強にとどまったことが分かった。

 すごいなあ。巨額の赤字を出し、株主価値を毀損しても、これだけの報酬が出るのかあ。株価は2010年3月末の3580円、2011年3月末で2664円、2012年3月末で1704円。この6月は1000円割れしたこともあった。それで、2011年3月期が8億6300万円、2012年3月期が4億4950万円の報酬を受け取る。すごいなあ。既に「ソニー」ブランドは失墜した感じがするが、報酬だけはグローバルな強欲資本主義を象徴するような数字だなあ。これでは、経営者はローリスク、ハイリターンの仕事に見えてしまう。かつてのイノベーションの会社がいまは、経営者が財産をつくるためのハコみたいだな。

さよなら!僕らのソニー (文春新書)

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