- 作者: ジャン=ポール・ネリエール,ディビッド・ホン,グローバル人材開発
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2011/03/31
- メディア: 単行本
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1500語で文章は15語より短く簡潔にとか、関係代名詞は使わず、受動態もやめましょうとか、いくつかルールを設けている。プレーン・イングリッシュの流れといってもいいかもしれないが、ネイティブの英語にコンプレックスを持たずに、国際語として異文化・非英語圏の人がコミュニケーションできることが最重要という主張が新鮮。ネイティブのように話す必要はないんだと。むしろ、ジョークや慣用句や比喩を使うことは避けましょうという。笑いは異質なものを笑うことにもなり、比喩は文化が違う人間にはわからないし、意味が変わることもあるからと、どこまでも異文化コミュニケーションの道具としての言語にこだわるところが面白い。
グロービッシュの1500語などが巻末に収録されてはいるものの、語学学習の本というよりも、グロービッシュの普及を訴える啓蒙書といったほうがいい。右ページに日本訳、左ページにグロービッシュで記述された原文が載るという変わった構成だが、実際、原文でも読めてしまい、グロービッシュの効用を感じさせる。日本でも公用語が英語になる会社が出てきているが、その英語はグロービッシュでいいんだなあ。ネイティブと同じように話すことよりも、意思疎通・情報共有こそが目的だから。英語コンプレックスで、絶えず英語学習本を買ってしまう者には、面白い本でした。