ウィンブルドン男子。30歳のフェデラーがマリーと英国の夢を粉砕しV7。2003年、2009年に続きセリーナと優勝ペア

テニス4大大会のウィンブルドン選手権は8日、当地郊外のオールイングランド・クラブで男子シングルスの決勝を行い、第3シードのロジャー・フェデラー(スイス)が第4シードのアンディ・マリー(英)を破って通算7度目の優勝を飾った。(略)7度の優勝は史上最多タイ。フェデラーが2年ぶりに世界ランキング1位に返り咲くことも確定した。フェデラーは4−6、7−5、6−3、6−4の逆転でマリーを破った。

Roger Federer: Quest for Perfection フェデラーは強かった。第1セットはマリーが奪い、マリーにとっては4大大会(グランドスラム)初優勝、英国にとっては76年ぶりのウィンブルドン優勝へ好スタートを切った。マリーには勢いがあり、フェデラーは押され気味。この日は「マリーの日」かと思ったのだが、第2セットはフェデラーが勝負どころで強さを発揮し、1−1のタイに。そして圧巻は第3セットの第6ゲーム。マリーのサーブで0−40と先行されたのをフェデラーがデュースに持ち込み、両者譲らず、10回のデュースの末、このゲームをフェデラーがブレークする。1ゲームを決するのに20分もかかる死闘だった。そして、ここから流れは一気にフェデラーとなり、勝負は決した。
 フェデラーは「芝の帝王」だなあ。強いフェデラーが戻ってきた。男子優勝のフェデラーは30歳。一足先に女子で優勝したセリーナも30歳。この二人、2003年、2009年と、ともにシングルスで優勝しており、この二人が同じ大会で優勝するのは今回で3度目。これもすごいなあ。
Coming of Age: The Updated Story of Britain's New Tennis Phenomenon 英国が76年ぶりのウィンブルドン優勝を期待をかけていた大試合だっただけに、スタジアムには、キャサリン妃(隣にいたのは妹?)、キャメロン首相、ボリス・ジョンソン大ロンドン市長デビッド・ベッカム夫妻、マンチェスター・ユナイテッドファーガソン監督ら英国セレブの姿が見えた。負けたマリーは涙また涙。悔しかっただろうなあ。マリーのガールフレンドのちょっとタレ目の美人、キム・シアーズ(Kim Sears)も泣いていた。
 マリーはインタビューで冗談まじりに、相手が(ジョコビッチではなく)30歳のフェデラーになったことで勝機あり、と思ったというようなことを言っていたが、フェデラーはここ2、3年のフェデラーではなく、強いフェデラーに戻っていた。これでフェデラーは世界ライキング1位に復活する。ウィンブルドンで優勝カップを受け取るパパの勇姿を子供たちの目に焼き付けておきたかったのか、優勝が決まると、可愛い女の子2人も観客席に来て、ミルカ夫人と一緒に授賞式を見ていた。ともあれフェデラーはすごい。マリーのホームの英国にもかかわらず、フェデラーならば、仕方がないという感じで、スイス人の勝者に喝采を送っていた。
 一方、マリーは精神的なダメージが残らないといいけど。フェデラージョコビッチナダルと比べて何が足りないのか、自分だけなぜグランドスラムで優勝できないのか...。悩むだろうなあ...。