新潮社がKindleストアからコンテンツを引き上げたのだとか

アマゾンの電子書籍ストア「Kindle ストア」から、新潮社のコンテンツが12月13日の夜から削除されていることが12月14日に分かった。新潮社は「把握していなかった事柄があったため、12月13日の夜にコンテンツを引き上げた」としている。具体的には、支払い関連のトラブルがあったことを示唆した。

 先日は角川グループがグーグルの図書館プロジェクトから自社の出版物を除外させたと凱歌をあげていたし、今度は新潮社がアマゾンのKindleストアからコンテンツを引き上げ。しかし、日本の名門出版社は相変わらずグーグルとかアマゾンとかが大嫌いなんだなあ。グーグル、アマゾンには米国というよりも新興インターネット企業らしい世間知らずな(業界のルール知らずな)傲慢さみたいなものがあるのかもしれないが、それにしても、やはり嫌悪感が先行しているような...。
 で、Kindleの場合、一番、心配なのは、電子書籍といってもクラウドサービスなので、コンテンツが消えれば、今まで自分が買った電子書籍も消えてしまうのではないかということ。このあたりをヤフーニュースに出ていた記事はフォローしていた。

なお、Ceron.jpに寄せられたコメントによれば、すでに購入済みのコンテンツは引き続き読めるようです。Kindleで購入した本を所有することはできないという記事にもあるとおり、Amazonは「利用者が購入しているのは読む権利だけ」としているので不安視する声もありましたが、ひとまずは大丈夫そう。ただ、続きものを途中までKindleストアで購入していた人は頭を抱えることになってしまいました。

Kindle Paperwhite Wi-Fi (第5世代) とりあえず、買ったものは大丈夫らしい。しかし、支払い関連で「把握していなかった事柄」って、契約書をきちんとチェックしておけよ、と言いたくなるけど。新潮社の法務がお粗末ということなのだろうか(しっかりしていそうに見えるけど)。それとも、アマゾンがトリッキーな手を使ったのだろうか。支払いで、それはないと思うけど...。コンテンツを引き上げる前に両社でもっと交渉する余地はなかったのだろうか。アマゾンとの交渉が進まないので、新潮社がキレたのか。わからないなあ。
 で、話は変わるが、Kindleストア、やはりコンテンツがまだ弱いなあ。日本の出版社ももうちょっと積極的に出してくれるといいのに。英語の書籍の場合はかなりKindle版があるが、日本の場合はまだ、ないほうが一般的。とりあえずは青空文庫を読むことが主体になってしまいそう。でも、それならば、iPad/iPhoneのi文庫でいいともいえるんだけど、日本の電子書籍の夜明けを決めるのは、出版社の考え方次第だなあ。いまは電子書籍で、どうビジネスに活かすのかよりも、電子書籍化を少しでも遅らせたいという意思が働いているように見えてしまう。
★角川:「グーグル図書館」不参加合意 国内大手出版で初毎日新聞 => http://bit.ly/12qtAPB

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