日経平均株価、2日連続の年初来高値更新で今年の取引を終える

ことし最後の取り引きとなった28日の東京株式市場は、安倍内閣が打ち出すデフレ・円高対策への期待感などから買い注文が増え、日経平均株価終値は、1万400円近くまで値上がりして、2日続けてことしの最高値を更新しました。(略)今月19日、日経平均株価終値として8か月半ぶりに1万円台を回復。結局、日経平均株価の28日の終値は1万395円18銭と、ことしの最高値を更新し、去年の年末よりおよそ23%、上昇しました。

 マーケットのセンチメントは、安倍政権の登場で変わったなあ。デフレ対策のために金融政策でできることはないと言わんばかりに動きの鈍かった日銀が、インフレ・ターゲットを含め、ここまで走り出すとは...。インフレ目標にしても、アコードにしても、大胆な金融緩和にしても、これまでは邪教のような扱いを受けていたが、安倍・自民党の総選挙圧勝の後、日銀は丸飲みの気配。うーん、今までの政策は何だったのだろう。世界の流れと違う政策をとっていることは自分たちでも気がついていたのだろうか。
 日銀の方向転換で走りだした株式市場を見ていると、日銀こそ円高・デフレ政策の源だったように思えてしまう。株式市場・為替市場の需給が変わると思われているんだなあ。一般に金融緩和はまずストック(資産)価格にインフレ効果をもたらす。2013年は金融相場の年となるのかもしれないなあ。そして、そのうち円安で輸出産業の業績上方修正が出て、業績相場に転換するというのが、買い方のベストシナリオだろうか。一方、悲観論者は、財政問題やら、米国は円安を許さないというような海外問題やら、時折、不安心理を煽るような材料を持ちだして、売りをかけてくるのだろうなあ。
 来年のマーケットにとって面白い年になりそうだなあ。まずは強気派優位の展開ということだろうか。

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