北朝鮮が3度めの地下核実験

北朝鮮は12日、3度目の地下核実験を「成功裏に行った」と明らかにした。朝鮮中央通信が伝えた。北朝鮮は2006年10月9日と09年5月25日に北東部咸鏡北道の豊渓里付近で核実験を実施しているが、金正恩第1書記の体制下で初めてとなる。

 北朝鮮。指導者が変わっても、「核」カードを弄ぶ政策は変わらないということか。相変わらずの北朝鮮だが、英「エコノミスト」誌は、あの抑圧された国の中でも「商人」が出てきたことを報じている。そのなかの一節...

 彼らは原材料を中国へ輸出し、消費財を持ち帰っている。そうした商人たちは、非公式の両替システムを利用して、資金を北朝鮮に出入りさせている。首都では、現金を手にした人たちがレストランへ行き、スロットマシンで遊んでいる。シュールに聞こえるかもしれないが、彼らは北朝鮮の「にわか成金」なのだ。資本主義者たちは北朝鮮に定着している。政府はたびたび彼らを一掃しようと試み、農民の市場に圧力をかけたり、密輸を取り締まったりしてきた。だが、今の北朝鮮では、カネがものを言う。そして多くの交易商人は、賄賂で難を逃れられるだけの現金を持っている。

 うーん。アングラ資本主義が生まれているらしい。しかも、カネの力で、権力を買収できる層が生まれているのだとか。こうした人たちが運び込む商品が、北朝鮮の人々に外の社会の様子を知らせることになり、北朝鮮民主化、あるいは崩壊に導くかもしれないという。でも、一方で、現在の体制が崩れたとき、ロシアのようにマフィアが暗躍する世界が生まれるリスクもあるということだろうか。そんな状態もあって、国内体制引き締め、金正恩体制への求心力を高めるためにも、核実験やらミサイル発射テストが必要になってくるんだろうか。難儀な隣人だなあ。
★North Korea: The new capitalists - The Economist => http://goo.gl/0ORrN

The Economist [UK] February 15, 2013 (単号)

The Economist [UK] February 15, 2013 (単号)