安倍政権、黒田総裁、岩田規久男・中曽副総裁との日銀人事案を国会に提示

政府は28日午前、3月に退任する日銀の白川方明総裁の後任に、アジア開発銀行(ADB)の黒田東彦総裁(68)を起用する人事案を衆参両院の議院運営委員会理事会に提示した。副総裁候補として岩田規久男学習院大教授(70)と中曽宏日銀理事(59)を充てる案も示した。衆参で過半数の賛同が得られれば、任命が確定する。参院第1会派の民主党は同意する方向で調整している。

 日銀総裁人事、黒田総裁、岩田規久男副総裁という白川・日銀に批判的だった人たちが提示される。これで新しい時代に入るのだろうか。昨日、米国の下院では、バーナンキFRB議長の公聴会があったが、そこで、こんな発言...

日本の金融政策に関する一つの解釈は、日本は慎重過ぎたということだ。日本が何年もデフレに見舞われていることは顕著な事実で、金融政策が物価安定を実現していないことを示している。周知の通り、安倍晋三首相と日銀新総裁はさらに大胆なデフレ対策を約束している。量的緩和にはかなりの有益な効果があるとわれわれは考えている。

 バーナンキは早くから日銀の政策を批判し、米国がリーマン・ショックに見舞われたときは、その批判通り、自らは量的緩和でデフレの危機に対応した。で、米国は今のところ、デフレという最悪の危機は回避している。日本は遅ればせながら、バーナンキと同じ考え方で、デフレ対策に取り組もうとしているわけで、本人は、こういう発言をするだろうなあ。反対にいえば、白川総裁に対する表立った批判は控えていたけど、やっぱり違うと思っていたんだなあ。
 で、バーナンキの考え方を知るには、この本がわかりやすい。

連邦準備制度と金融危機―バーナンキFRB理事会議長による大学生向け講義録

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 黒田・総裁候補は、こんな本とか
財政金融政策の成功と失敗―激動する日本経済

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 こんな本だろうか この本、当初は安倍首相の原稿も収録される予定だったが、取りやめになったという。
 そして岩田規久男・副総裁候補は、こんな本...
日本銀行 デフレの番人 (日経プレミアシリーズ)

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 本人も頼りになるデフレの番人になってくれるのかな。今度は実行力を問われる。
 中曽・副総裁候補は本は出していないようだった。
【経済が告げる】編集委員・田村秀男 「白川日銀」莫大な負の遺産 - MSN産経ニュース