ハラ・ミュージアム・アーク

 一度は行ってみたいと思っていた群馬県渋川市にある美術館で、先日、ぽかっと時間が空いた時に行ってみる。草原の中にある美術館。回廊から外を眺めると、景色自体がひとつのアートとなっている。
 開催中の企画展は「紡がれた言葉 ソフィ・カルとミランダ」。ソフィ・カルの「限局性激痛」は第1部(カウントダウン)と第2部(カウントアップ)の2部構成(展示室2室)で、ミューアムのプレスリリースによると...

人生最悪の日までの出来事を最愛の人への手紙と写真とで綴った第 1部(カウントダウン)と、その不幸話を他人に語り、相手の最も辛い経験を聞くことで、少しずつ心の傷を癒していく第 2 部(カウントアップ)で構成される展示

 テキストと写真の構成が時間の流れとともにあり、痛切な思いを伝える私小説というか、エッセイのような作品。
 一方、ミランダ・ジュライの作品は「廊下」というタイトルで、こんな感じ。

125 フィート(38.1 メートル)の廊下には、手書きのテキストが綴られた 50 枚の木製パネルが並んでいます。鑑賞者(参加者)は果てしなく続く廊下をパネルからパネルへと巡り歩き、テキストは内なる声のような響きを持ちます。「戻るにはもう遅すぎる、だが、終わりはまだまだ先のようだ…」テキストに出てくる「あなた(you)」は、これから残された人生をかけて、この廊下を歩いていくことに気づきます。そして人生と同じように、この廊下は優柔不断や失望、退屈や喜びに満ち溢れ、そしてそれはやがて終わるのです。

 こちらは英語版コースと日本語版コースがあり、ユーモラスであり、人生を感じさせてくれるもの。
 建物も素晴らしく、展示も楽しめ、行ってみたかいがあった。品川のハラ・ミュージアムも行きたいと思っていながら、未見。次は品川に行ってみようか。
★ ハラ・ミュージアム公式サイト => http://www.haramuseum.or.jp/
★ 紡がれた言葉―ソフィ カルとミランダ ジュライ => http://goo.gl/2ZLjm
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