新Nexus7の国内販売開始。でも、この価格設定って、グーグル、ちょっと邪悪じゃない?

 グーグルといえば、「Don't be evil」−−邪悪になるな−−というのが社是といわれる。グーグルのウェブページにある「悪事を働かなくてもお金は稼げる」ということになる*1。でも、新Nexus7の価格設定を見ていると...。
 マシンとしては興味津々で、物欲上がりまくりの新しいNexus7、今日から販売開始なのだが、その米国価格、日本価格、そして単純計算の円・ドル換算レートを見ていると、物欲が急速に...
Nexus 7

 機種  米国価格  日本価格 換算レート
16GB wifi  229ドル  2万7800円  121.4円
32GB wifi  269ドル  3万3800円  125.7円
32GB LTE  349ドル  3万9800円  114.0円

 1ドル120円で売るのかあ。ちょっとなあ。確かに為替は一時、1ドル100円を突破したが、このところは100円割れの状態。でも、グーグルはさらなるドル高・円安を見込んでいるということなのか。では、他の会社はどうか。アップルはドル高・円安が進展したため、日本での販売価格引き上げに走ったが、それでも...
iPad miniwifi

 機種  米国価格  日本価格 換算レート
 16GB  329ドル  3万2800円  99.7円
 32GB  429ドル  4万2800円  99.8円
 64GB  529ドル  5万2800円  99.8円

 商売にシビアなアップルでさえ、換算為替レートは100円を切っている。値上げ前、16GBの価格は2万8800円だったが、このレート87.5円。まあ、値上げもやむをえないかという気持ちがする。大幅値上げだったけど、邪悪じゃあない。
 アマゾンの価格設定はもっとアグレッシブ。Kindle Fire HDは3000円引きのセール中だが、その前の価格は16GBで、米国が199ドル、日本の国内販売価格は1万5800円だから、為替レートは79.4円。ベゾスらしい超・攻めの姿勢。アマゾンの場合、通販で稼ぐツールとして普及させたいという事情があるからだろうけど、それにしても、新Nexus7の為替レート差は際立つ。
 こうして為替レートを出してみると、何だか、欲しければ、日本人は、このぐらいの価格でも我慢するだろう的な邪悪さが見え隠れするような...。それとも、あまり安くすると、どこか流通系あたりから文句でも来るのだろうか。
 229ドルの新Nexus7という発表を見たときは、32GBの269ドルのやつを速攻買いと思っていたのだが、価格を見て、萎えてしまった。というか、アップルはiPad mini、アマゾンはKindle HD Fireのそれぞれ後継機を9月に発表するというウワサも出ているので、そのスペックと日本での販売価格を見てから、どれにするか、決めるかなあ、と思っている。
 しかし、120円台のレートでの国内価格設定って、どういう判断なのだろう。ちょっと邪悪な感じがするよなあ。このところのインフレ・ムード、ドル安・円高からの輸入価格改定に便乗しているみたいな...。それとも日本のマーケットはあまり重視していないということか。成長性あまりないし、為替でも稼ぎましょうと...。あるいは、日本は間接コストが高くて、1ドル100円ぐらいの販売価格じゃあ、商売が成り立たない? 邪悪なのか、日本でのコスト管理体制が虚弱なのか?

iPad mini 16GB Wi-Fiモデル ブラック&スレート MD528J/A

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Kindle Fire HD 32GB タブレット(第2世代)

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*1:Google が掲げる 10 の事実 – 会社情報 – Google => http://bit.ly/14CjuhI