- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2012/09/05
- メディア: Blu-ray
- この商品を含むブログ (10件) を見る
伝染病の発生から、爆発的な大流行、社会システムの崩壊から治療法(ワクチン)の発見、沈静化まで、話としてはドラマチックなのだが、そこはスティーブン・ソダーバーグ監督らしく淡々と事件を描いていく。病気は、その人が善か悪かも関係なく、ただ人から人へと伝染し、ある人は倒れ、ある人は助かる。公的な立場にあるにもかかわらず、身内をまずは助けようとする人、この機会を利用して、名を売り、金儲けをしようとする人−−登場人物もいろいろ。それが人間ともいえるが、恥ずべき行為をしても、法からも神からも罰せられるわけでもない。
状況に流され、悪をなしてしまう人もいれば、どのような状況でも善をなそうとする人もいる。ソダーバーグは達観しているようでもあり、そうした醒めた目でDay2からの世界を描いているが。救いも残している。メディアについても醒めていて、テレビもネットも人間の疑心暗鬼を増幅させ、パニックへと暴走させる装置になっている。まあ、こういう事態になると、メディアは理解するための装置であるよりも、刺激する装置として機能してしまうのかな。情報の氾濫がかえって真実をわかりくくさせてしまう。つい陰謀説を信じてしまう。このあたりもリアル。
ソダーバーグの映画には出演したい俳優が多いらしく、グウィネス・パルトロー、マット・デイモン、ローレンス・フィッシュバーン、マリオン・コティヤール、ケイト・ウィンスレット、ジュード・ロウ、エリオット・グールドと俳優陣も豪華。最後に、Day1が出て来るところが種明かしのようで面白い。