「ローマ字でわかる!初めてのハングル」−−これでハングル酔いしなくなった

 昔、初めて韓国に行った時は「ハングル酔い」した。欧州ならば、アルファベット。中国・台湾・香港ならば、漢字。意味がわからなくても、何とか、どう読むのか、見当がつくが、ハングルは別種の文字。わからぬ文字に囲まれていると、クラクラしてくる。しかし、先月、韓国に行った時は違った。この本を読んでいたから。
 ハングルが母音と子音の組み合わせを示した表音文字という知識はあったのだが、そのとっかかりがどうも持てなかった。それをローマ字で当てはめてみればいいというハングルの入門書なのだが、この方法論が個人的にはぴったりとハマった。ハングルをローマ字に分解してみると、理解不能に見えた奇っ怪な文字が表音文字として頭に入ってくる。もちろん発音がわかっても、意味がわかるわけではないのだが、それでも、音がわかるだけで、文字が不可解な模様としては出なく、文字として見えてくる。で、読めた時など、ちょっとうれしい。仁川のアジア大会の頃に読み始めたのだが、仁川(インチョン)とか、アジアとか、読めるだけで、おおっと思えてしまう。
 先月の韓国旅行でも、ハングルを楽しむことができた。地下鉄の社内の路線掲示板には、ハングルと英語表記がでているのだが、これを眺め、車内アナウンスを聞きながら、このハングルはローマ字に分解すると、こんな感じで、現地の発音にすると、こうなるのかと勉強してしまった。そんな楽しみが出来たのも、この本のおかげ。もっと前に読んでおけば、ハングルがもっと身近になったな、と思った。次は音だけでなく、意味に進もうかと学習意欲も湧いてくる、そんな本でした。