「鑑定士と顔のない依頼人」とシルヴィア・フークスの話

鑑定士と顔のない依頼人 [DVD]

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 著名な鑑定士が姿を現さない謎の依頼人から遺産の鑑定を依頼され...というミステリー。監督・脚本は「ニューシネマ・パラダイス」のジョゼッペ・トルナトーレ。トルナトーレ監督、故郷シチリアノスタルジアにこだわる監督かと思ったら、この手のミステリーもつくるのだ。公開時も評判になっていたが、面白かった。
 俳優陣がいい。主役の鑑定士はジェフリー・ラッシュ。その親友にドナルド・サザーランド、若い友人にジム・スタージェス。スタージェス、どこかで見たことがあると思ったら、「ラスベガスをぶっつぶせ」の人だった。イタリア映画だが、俳優はオーストラリア、カナダ、英国と、英語圏の人々だが、芸達者が揃っているんで、この人たちの演技を見ているだけでも楽しい。
 「顔のない依頼人」を演じたのは、シルヴィア・フークス。右の眉をちゅっと釣り上げた表情が印象的な美人。ちょっと30年代の美女風の趣がある。ただ、これはメイクのせいかもしれない。日本語のウィキペディアではまだ経歴がなく、IMDbに出ている経歴を見ると*1、オランダ生まれの人で、モデル出身(やはり)。オランダやドイツの映画やテレビで認められ、「鑑定士と顔のない依頼人」が世界マーケットをターゲットとした国際メジャー映画へのデビューということになるらしい。いまは「セッション」でアカデミー助演男優賞をとったJ・K・シモンズ主演の「The Lake」という映画を撮影中だという*2ネイビーシールズボスニアの湖の底で財宝を発見して、どうのこうの、という映画らしい。脚本にリュック・ベンソンが入っているということはガチガチのアクションかな。これから楽しみな人のひとりです。
 いまどきの人なので、自分のウェブも持っています => http://www.sylviahoeks.com/
 で、映画に戻りまして、トルナトーレ監督のストーリーテリングジェフリー・ラッシュの演技力で見せる映画です。途中で筋は読めてきますが、それでも楽しめます。