全米オープン、ナダルが大逆転負け。フォニーニ、強かったあ、というか、ナダルが衰えたか...
テニスの全米オープン第5日が4日に行われ、男子シングルス3回戦で世界ランク8位のラファエル・ナダル(29=スペイン)が同32位のファビオ・フォニーニ(28=イタリア)に6―3、6―4、4―6、3―6、4―6で逆転負けを喫する波乱があった。ナダルは2005年以来の3回戦敗退となった。
第1セットをとったときは、ナダルが3回戦突破かと思ったら、2セット取った後に逆転負け。ナダル、全盛期の切れがない。つらいなあ。ストローク戦になると、フォニーニが圧倒していた。フォニーニ、キレッキレかと思えば、凡ミスも出る不思議なタイプの選手だったが、第3セット以降は、キレッキレのほうが目立ってきた。しかし、ナダル、苦労しているなあ。全盛期のキレを失っている。ストロークに力がないし、えっと思うようなミスもある。何よりも自信を失ってしまっているように見える。
ナダル、コーチを変えたほうがいいのではないだろうか。フェデラーはエドバーグをコーチに得て進化を続けているし、マレーはレンドル、モレスモを得てグランドスラムで優勝を勝ち取れる力を持った選手になった。錦織圭はマイケル・チャンを得てランキング4位へと躍進したし、世界ランキング・トップのジョコビッチには、ベッカーが付いている。みんな新しいコーチを得て、進化を続けている。ナダルの場合、コーチが叔父であることが事態を複雑にしているような気もする。家族の問題は難しいなあ。ここまで来たのは叔父のトニー・ナダルの功績であるとして、さらに進化を続けるためには新しい人材にしてみることがいいかもしれないというテクニカルな話が、家族が絡むと、人格の話になっていってしまうのだろうなあ。
そんなこんなで、ナダルは全米オープンの記者会見でもコーチの交代を否定しているが、もう一度、白紙でスタッフの編成を考え直してみてもいいんじゃないだろうか。本当はフェデラーがナダルのコーチになってくれるといいんだろうけど、フェデラーは現役だしなあ。しかも、今回の全米の試合をみても、いまだに進化しているから恐ろしい。ともあれ、いろいろと考えさせる大逆転劇だった。復活への道は、昔のナダルに戻ることではなく、新しいスタイルのナダルになっていくことなのかもしれない。がっくり肩を落としてロッカールームへの通路を去っていくナダルの後ろ姿を見たくないしなあ。
- 作者: ラファエル・ナダル,ジョン・カーリン,渡邊玲子
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
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