全豪オープンテニス女子。ケルバーが女王、セリーナ・ウィリアムズをくだしグランドスラム初優勝。

テニスの全豪オープン第13日は30日、豪メルボルンで女子シングルス決勝が行われ、第7シードのアンゲリク・ケルバー(独)が第1シードのセリーナ・ウィリアムズ(米)に競り勝ち、四大大会初優勝を果たした。

 今年もセリーナ・ウィリアムズが絶対女王として君臨するのかと思った。WOWOWの中継では冒頭、女子テニスのレジェンドたちに、どうやったらセリーナ・ウィリアムズに勝つことができるかというインタビューをしていたぐらいだった。しかし、現実は違った。ケルバーが拾って拾って打ち合い、何と打ち勝つ。どこへ打っても、返してくるので、次第にセリーナ・ウィリアムズが苛立って、ミスをしていた。それにしても、ウィリアムズに真っ向勝負を挑んで、勝つ選手が出てくるとは思わなかった。フルセットで最後まで、どちらが勝つか、わからなかったが、恐れを知らぬケルバーの戦いぶりが勝利を引き込んだ形。
 ケルバーは、表彰式のスピーチでも語っていたが、1回戦で日本の土居美咲選手にマッチポイントを握られる場面もあるほど追いつめられたところを脱しての快進撃。全豪第7シード、直近のランキングでは6位だったが、今回の優勝で一気に2位に浮上する。女子テニスはこれまで、セリーナ・ウィリアムズが女王として君臨し、ほかは混沌という状態だったが、ここからケルバーが抜け出してくるのだろうか。シュテフィ・グラフ以来のドイツ出身の女王の時代が来るのか。まだ、わからないけど、今日の戦いぶりを見ていると、それもありえないことではないような気がしてくる。

Steffi Graf

Steffi Graf