東京マラソン、2時間3分台の記録が出たけど…

8月に行われる陸上の世界選手権の代表選考を兼ねた東京マラソンで、24歳の井上大仁選手が2時間8分台のタイムで日本勢トップの8位に入り、代表入りに近づきました。また、優勝は元世界記録保持者のケニアのウィルソン・キプサング選手で、2時間3分58秒の国内の大会での最高記録をマークしました。

 東京マラソン、コースが変わって、最後の勝負どころとなっていた上り坂がなくなり、高速コースにしたかったんだな、と思っていたら、その通りに優勝は2時間3分台。ケニアの選手をはじめ、外国勢は別格の走り。一方、日本人トップは8位で、2時間8分22秒。うーん。世界との差を見せるという意味では、このコース変更は良かったのかも。PDCAサイクルじゃないけど、これを検証して、どうやって、この差を縮めていくのかを考えないと、いつまでも、この差のままなんだろうなあ。
 マラソンで日本は強かったんだあ、という過去の栄光にいつまでもしがみついていないで、ラグビーエディー・ジョーンズのような科学的かつ日本人の特性を理解し、勝利のメンタリティを植え付けてくれる外国人コーチを招請するのも手かもしれない。そのときは駅伝、マラソン大会などのスケジューリング、代表選手の選抜方法など、日本陸上スポーツ界全般を見直すことになるのだろうなあ。そのときは実業団、大学、高校、メディア総ぐるみの利権構造との戦いになるのか。結局、ふわふわと東京オリンピックを迎えて、選手個人の努力頼みで、最後は「感動をありがとう」という総括で終わってしまうのかなあ。そんなことを考えさせる東京マラソンでした。