アカデミー賞、主演男優賞はゲイリー・オールドマン、同女優賞はフランシス・マクドーマンド。良かった、良かった

 アカデミー賞が決まる。

米映画界の祭典、第90回アカデミー賞の授賞式が4日(日本時間5日)、米ハリウッドで開かれ、作品賞には最多13部門で候補になった「シェイプ・オブ・ウォーター」、監督賞に同作のギレルモ・デル・トロ監督が選ばれた。主演男優賞はゲイリー・オールドマンさん、主演女優賞はフランシス・マクドーマンドさんが受賞した。

 今回はトランプ政権下の米国の問題に触れるような作品が多かったが、それはそれとして、主演賞をとった二人。好きな俳優さん。
 ゲイリー・オールドマンでいうと、まず浮かぶのは、何と言っても、この映画。

 「レオン」の行っちゃってた悪徳警官。若い頃のオールドマンって、行っちゃってる感じだったなあ。この映画も好きなんだなあ。 「ステート・オブ・グレイス」。ショーン・ペンが潜入警官で、その幼馴染のマフィアを演じていた。行っちゃてるけど、気が良くて、ペンを信じて、組織に引き入れる。兄のボス役がエド・ハリスで、弟は兄のために暴走してしまうのだが、手に負えなくなった兄に殺されてしまう。切ない役だった。
 若い頃は、行っちゃってる、あぶない役が多かったし、本人の生活も荒れているという噂もあり、酒と薬で死んでしまうのではないか、と思ったが、いい具合に年輪を重ね、渋い良い役者さんになった。好きなのはこれだなあ。 ジョン・ル・カレの「ティンカー、テイラー、スパイ」の映画化。ジョージ・スマイリーがぴったりだった。このまま、スマイリー・シリーズを映画化して欲しいところだった。ともあれ、若い頃の素行が問題で逃すのではないかと話も流れていたから、今回の主演男優賞、めでたい限りです。
 一方のフランシス・マクドーマンド。好きなんだなあ。この映画で、良いなあ、と思った。 「ミシシッピー・バーニング」の南部女性。柔らかく、やさしく、強い。これも良かったなあ。 「ファーゴ」の女性警官。なんとも不思議な存在感があった。この映画で、1回目の主演女優賞をとった。こんな映画もあったなあ。 主人公のお母さん役だった。どの役も独特の存在感があって、好きだなあ。歳を隠さないところもいい。
 ふたりともうまく歳を重ねているなあ。