生誕100年 ジャクソン・ポロック展(国立近代美術館)

 米国の現代アーテイスト、ジャクソン・ポロックの企画展。作家の変遷がわかる。しかし、ポロックの最高傑作といわれる「インディアンレッドの地の壁画」はイランのテヘラン現代美術館の所蔵なのだな。米国を代表する現代アートの傑作を所蔵するのは、いまや米国の敵国ナンバーワンのようなイランにあるというのも面白いなあ。まあ、イラン革命前に購入されたのだろうけど。で、展実物も良かったが、最も面白かったのは会場の出口に再現されたポロックのアトリエだった。床に散った絵の具の跡に創造の軌跡が見えるような感じがした。
ポロック 2人だけのアトリエ コレクターズ・エディション [DVD] ちなみに、ジャクソン・ポロックエド・ハリス主演の「ポロックーー2人だけのアトリエ」という映画になっているという。こちらも見てみるか。アルコール依存症で、最後は飲酒運転で自動車事故死したようだから、壮絶な人生だったのだろうな。
 で、このポロック展公式サイトの「展覧会紹介」の「みどころ」を見ると、「インディアンレッドの地の壁画」について特大文字で「この1枚、評価額200億円!!」と大書してある...。うーん。この超弩級の品のなさ。主催が読売新聞・日本テレビのためだろうか。拝金主義の時代を反映しているのだろうか。アーティストとしては、こんな売り方をされてしまうのでは、酒を飲んで暴走して死んでしまいたくなるかもしれない。
★「ジャクソン・ポロック展」公式サイト => http://pollock100.com/
・みどころ / ジャクソン・ポロック展 => http://bit.ly/yMd95s
ジャクソン・ポロック - Wikipedia => http://bit.ly/zT71jc
Jackson Pollock, at the Limit of Painting: 1912-1956 ジャクソン・ポロックとリー・クラズナー (岩波アート・ライブラリー)