オペラ座の怪人 25周年記念公演 In ロンドン

 「オペラ座の怪人」の初演25周年を記念した特別公演。WOWOWで放映されているのを見る。豪華な舞台で、映画とはまた別の迫力がある。というか、映画で初めて「オペラ座の怪人」を見たのだが、舞台のほうがストーリーが直裁で、出演陣も力強く、迫力があった(映画と舞台とでは、ラウル子爵の印象が一番違う。舞台のほうが良かった。というか人物像がわかりやすかった)。まあ、これは筋を知った上で見たせいかもしれない。
アマルフィ~サラ・ブライトマン・ラヴ・ソングス~ カーテンコールの後、ロンドン初演のメンバーが出てくる。オリジナル・キャストでヒロインのクリスティーヌを演じたサラ・ブライトマンと、このミュージカルを作曲したアンドリュー・ロイド・ウェバーは初演当時、夫婦だったのだが、その後、離婚。しかし、月日の流れは愛憎を押し流すようで、ふたりとも初演の舞台を一緒に創り出した仲間として舞台に並んでいた。ウェーバーがブライトマンを「音楽の天使」と言っていたのはまだ多少、未練があるのかな、と思ったりもしたが...。
 「レ・ミゼラブル」の25周年公演もそうだったが、終了後、製作スタッフや初演メンバーも揃って舞台に並び、ロンドンやオーストリアなど初演メンバーや様々な舞台で主役を演じた人たちが歌うのを見るのも感動的。なかなか、よろしい。ただ、25年の歳月は重く、オリジナル・キャストでもラウル子爵役の人など、すでに世を去った人も目立った。
レ・ミゼラブル 25周年記念コンサート [DVD] で、この25周年記念公演で「怪人」を演じたのはイラン系カナダ人のラミン・カリムルー(Ramin Karimloo)。いい声だったが、この人、「レ・ミゼラブル」の25周年記念コンサートで、革命の先頭に立つアンジョルラスを演じた人だった。さらにラウル子爵を演じた英国人俳優、ハドリー・フレイザー(Hadley Fraser)も「レ・ミゼラブル」の25周年コンサートに出ていたという(グランテール役)。ふたりとも「レ・ミゼラブル」記念コンサートつながり。歌唱力のある若手が限られているのか。
 クリスティーヌ役はシエラ・ボーゲス(Sierra Boggess)。Wikipediaを見ていたら、ウェーバーが「オペラ座の怪人」の続編として創った「Love Never Dies」のロンドン初演で、カリムルーが怪人、ボーゲスがクリスティーヌを演じていた。ふたりともキャラクターとしては初めてではなかったわけで、それを本編のほうで演じていたわけか。今回が特別というわけではなくて、ふたりともウェーバーが役柄としたイメージした人であったのだな。
★「オペラ座の怪人」25周年記念公演 in ロンドン|ステージ|WOWOWオンライン => http://bit.ly/GANxH8
★アンドルー・ロイド・ウェバー - Wikipedia => http://bit.ly/GANKKl
★Love Never Dies (musical) - Wikipedia(英語) => http://bit.ly/GANyLi
 ※ 映画も面白かった。エミー・ロッサムが愛らしく、ジェラルド・バトラーがあんなに歌う人だとは知らなかった。