国会・東電福島原発事故調査委員会が最終報告書。事故を「人災」と断定

東京電力福島第一原発事故を検証する国会事故調査委員会黒川清委員長)は5日、最終報告書を決定し、衆参両院議長に提出した。東電や規制当局が地震津波対策を先送りしたことを「事故の根源的原因」と指摘し、「自然災害でなく人災」と断定。首相官邸の「過剰介入で混乱を招いた」として、菅直人前首相の初動対応を批判した。東電が否定している地震による重要機器損傷の可能性も認め、今後も第三者による検証作業を求めた。

 国会の事故調査委員会は、情報公開の姿勢など高く評価する声があったものの、東電の影響力の中に取り込まれてしまうのではないかと、あまり期待していなかった。しかし、最終報告書が出てみると、東電と規制当局の癒着が根源的な原因とするなど、構造問題にまで切り込んだものになっていた。東電の主張を丸呑みするものでもなく、といって、菅前首相の自己正当化に認めるわけでもなく、まさに第三者として事実をもとに分析したものになっているようだ。調査報告書はかなり分厚いもののようだが、これを読んでみるか。後は国会に託されたわけで、これを議員がどう活かすのか、それができないのならば、真摯に取り組もうとしている政党はどこか、活かしてくれそうな人はだれかを見て、次の選挙に反映させるんだろうなあ。
★国会 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会 => http://www.naiic.jp/
★ Japan panel: Fukushima nuclear disaster 'man-made' - BBC News => http://bbc.in/NaQMe1
★Japanese Commission Calls Fukushima Nuclear Crisis a ‘Man-Made’ Disaster - NYTimes.com => http://nyti.ms/NaQTX0

「国会原発事故調査委員会」立法府からの挑戦状 (東京プレスクラブ新書 1)

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