マイクロソフトが上場以来初の四半期決算赤字に転落。評価損を除けば、順調というけど...

マイクロソフトが19日発表した第4・四半期(4─6月)決算は、最終損益が赤字となった。オンライン部門の評価損が響き、1986年の上場後初めて四半期決算が赤字に落ち込んだが、コンピューターの販売が低迷するなか予想より良かったと受け止められ、株価は時間外取引で2.5%上昇した。実際、評価損を除き、かつ10月の「ウィンドウズ8」発売に関連した繰延売上高を勘案したベースでは、業績は市場予想を上回っている。

 マイクロソフトがオンライン部門の評価損を落とした結果、四半期決算で初の赤字転落。評価損を除けば、この景気低迷のなかで上出来と株価は上げたらしいが、でも...。今後の成長を期待されるオンライン部門での成果はあまり上がっていない。一方、売り上げを支えているのは、相変わらず、ウィンドウズ、オフィス、そしてゲーム機...。PCの時代は終わったとはいっても、PCのベースは大きいので、安定した商売なのだろう。
 でも、そう考えていくと、今度の決算をマーケットが評価するということは、マイクロソフトは成長株ではなく、景気の変動を受けにくいディフェンシブ銘柄にとして、いいじゃんということなんだろうか。成長分野であるオンライン部門は減損処理を迫られるように、なかなかものにできない。この決算では伸びたというゲーム機も、スマートホンやタブレットの隆盛を考えると、成長性はかなり危そう。ただ、それでもパソコン市場はほぼ独占に近い状態とあって、ビジネス分野をベースに、しばらくは安定した需要があり、不況の影響もあまりないインフラ業種に近くなってしまっているんで、そこでの利益はかっちり出すことはできそう。マイクロソフトを評価する軸が変わりつつあるんだろうか...。やっぱり、IT成長企業の主役交代、一つの時代の終わりを映し出しているような...。
★グーグル 利益11%増の好調決算 NHKニュース => http://bit.ly/MN5k03

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 ※ もはやIT系の成長企業といえば、関心はこちらの対決のほうに?