英HSBCが、マネーロンダリングなどの問題で米国から19億ドルを超える罰金

英金融大手HSBCは11日、マネーロンダリング資金洗浄)対策に不備があったことを認め、米司法省など米当局に総額19億2100万ドル(約1580億円)の罰金を支払うことで合意したと発表した。欧米メディアによると、銀行が米当局に支払う罰金額として過去最大という。HSBCは、メキシコの麻薬資金への関与や、米国が経済制裁を科しているイラン関連の取引をしていた疑いがあり、米当局が調べていた。

 HSBCほどの大銀行にして、麻薬資金やら経済制裁国との取引などのダークな部分に関わっていたのだな。しかも、米国に摘発されてしまった。HSBCの前身は香港上海銀行(The Hongkong and Shanghai Banking Corporation Limited) 。香港上海銀行、昔は「ホンシャン」と呼ばれたりもしていたが、アヘン戦争の後、英国人が設立した、ウィキペディアで見ると、銀行設立当時の話として、こんな記述が...

当時は香港に本社を置き、主に在華外国企業(サッスーン洋行、ジャーディン・マセソン商会、デント商会などのアヘン貿易商社)のインドなどの他の大英帝国の植民地との間における(アヘン貿易の利益のイギリス本国への送金を含む)貿易金融を扱ったほか、通貨の発行も行っていた。

 当時は「合法」だったとはいえ、アヘン貿易に関係した金融で成長し、基盤を築いた銀行...。その銀行が今また麻薬資金に関係していたというのは、運命の皮肉というか、負の遺伝子のなせる技というか...。ともあれ、「HSBCに19億円の罰金」という記事を読んで、すぐに思い出したのは、香港上海銀行の成り立ちだった。HSBCにとっては、そういう連想をされることが一番、嫌なのだろうけど、自分で、そう思われるようなことをやっちゃったんだなあ。

HSBCの挑戦

HSBCの挑戦