ヨラム・バウマン『この世で一番おもしろいマクロ経済学』
この世で一番おもしろいマクロ経済学――みんながもっと豊かになれるかもしれない16講
- 作者: ヨラム・バウマン,グレディ・クライン,山形浩生
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2012/06/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 11人 クリック: 227回
- この商品を含むブログ (34件) を見る
この欧米流の経済学的思考から日本はちょっと外れている感じもする。どれが正解ということはないし、欧米が絶対というわけではないのだが、ただ1つ注意したいと思うのは、この本を読んでいても、トレードオフの視点、理論だけではなく現実に検証しようというプラグマティックな考え方が色濃くあること。正義を強制することが必ずしも人々を幸せに導くわけではないし、一方で何でも市場に任せれば良いという考えも浅薄ということを現実をベースに議論する。絶えず現実にフィードバックしながら、「みんながもっと豊かになれるかもしれない」方法を考え続けることが経済学のベースにあるのだな、と、読んでいて思う。
経済学を勉強しようという気持ちにさせる本でもある。