オリンピック招聘したい猪瀬都知事、NYタイムズでのイスラム中傷発言を謝罪

2020年夏のオリンピック招致を巡り、東京都の猪瀬知事が「イスラム諸国はけんかばかりしている」などとライバル都市を批判する発言をしたと、アメリカの新聞ニューヨーク・タイムズが報じたことについて、猪瀬知事は発言を認めたうえで、「不適切な発言があったことについておわびしたい」と述べ、発言内容を訂正するとともに謝罪しました。今月26日に掲載されたニューヨーク・タイムズのインタビュー記事は、猪瀬知事が、ライバルとなる2つの都市との比較に言及したほか、「イスラム諸国で人々が共有しているのは唯一アラーだけで、互いにけんかばかりしている」などと、ライバル都市のトルコのイスタンブールを批判する発言をしたと報じました。

 何だかなあ。最初は威勢よくニューヨーク・タイムズの記事を「真意が正しく伝わっていない」と反論していたけど、タイムズ側は、記者は日本語を理解できるし、引用は通訳の言葉そのままで、テープもあるといわれると、ぐうの音も出なくなった感じ。自分だってジャーナリストだったのだから、インタビューの中の一部にすぎないといったところで、最もインパクトのあるフレーズが使われるということはわかると思うけど。海外の新聞に脅しは効かないし...。この手の発言、否定しても、本音だろうから、余計に質が悪いんだろうなあ。それにしても、歴史問題から韓国、中国との関係が最悪なときに(シンガポールも、かな)、イスラム圏まで敵に回して、オリンピック招聘って、できるものなんだろうか。媚を売る必要はないけど、なんか、もうちょっとフツーの付き合いというか、大人の付き合いができないだろうか。
 ちなみに、ニューヨーク・タイムズの記事の問題発言は以下の部分...

"For the athletes, where will be the best place to be?" Inose said through an interpreter in a recent interview in New York. "Well, compare the two countries where they have yet to build infrastructure, very sophisticated facilities. So, from time to time, like Brazil, I think it's good to have a venue for the first time. But Islamic countries, the only thing they share in common is Allah and they are fighting with each other, and they have classes."

 何だかなあ。やっぱり『日本凡人伝』を書いていた頃の猪瀬さんが好きだったなあ。往々にして権力を持つと、人間は...

日本凡人伝 (ちくま文庫)

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