川崎昌平『ネットカフェ難民』
ネットカフェ難民―ドキュメント「最底辺生活」 (幻冬舎新書)
- 作者: 川崎昌平
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2007/09
- メディア: 新書
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「摩耗する心」という項目があるが、だんだん、そうなっていくんだろうな、という感覚を疑似体験できるような本でもある。「最底辺」と題されてはいるものの、一方で、健康であれば、どうやっても生きているんだな、という気持ちにもさせる本(心は摩耗するかもしれないが)。そして、ネットカフェはまだ寝どころがあるだけ幸せで、その下にホームレスという、さらに最底辺の世界があるのだな、とも思う。それから比べると、ネットカフェは最底辺ともいえない感じがする。最底辺というには、それなりの環境。ただ、都市で生きていく方法はいろいろとあるもんだと思う半面、「生きる」ってなんなのだろうかとも思ってしまう本でもある。