大手キャリア系のiPhoneからY!mobileのNexus5に乗り換えてしまった

　iPhone4sを使っていたのだが、つい最近までは、iPhone6を待って乗り換えようかと思っていた。しかし、お盆休みの頃に突如、Y!mobileが気になりだし、au、ドコモからのMNP（乗り換え）だと、Nexus5が16GBで無料、32GBでも5000円だということを知って、iPhone6待ちの気分が消え、乗り換えに走ってしまう。格安スマホは他からもいろいろと出ていたが、どうも端末に好みのものがなかった。Nexus5ならば、Google純正みたいなもので一度、使ってみたいと思っていた。というわけで最初は量販店で買おうと思ったのだが、近所の店をのぞくと、現物も店員さんの知識もなく（イーモバイルからY!mobileに変わった直後のためだろうか）、結局、オンラインショップで買う。これが一番簡単で、すぐに届いた。そういえば、最初に買った携帯もオンラインだったなあ、と思ったりする。
　１週間余り使ってみたが、今のところ、iPhoneに戻りたいと思うこともなく、満足度は高い。最終的には料金を見ないと、わからないが、いまのところ、乗り換えは正解だった。これには自分のスマホの使い方も関係していると思う。というか、ヘビーユーザーではない者にとって大手キャリアの料金は高過ぎるという思いが消えないばかりか、ますます強くなる
　乗り換えに走った理由は何よりも通信料金。iPhoneそのものには何の不満もなかった。それよりも、乗り換えユーザーは優遇するのに、釣った魚に餌は要らないとばかりに、長期ユーザーに冷淡な大手キャリの姿勢にムカムカしていた。特に使用期間２年を過ぎて、機種割がなくなるのは当然として、他のサービスの料金の割引率までが悪くなり、料金が上がったりする。iPhoneの場合、下取りサービスなるキャンペーンがあったが、水漏れの跡があるということで引き取り対象にならなかった。ユーザー優遇策かと思ったら、ただの下取りだった。iPhoneに水をこぼしたとか、水没させたから、というのならば、納得もするが、普通の生活環境で使っていて、「よく見ると、微妙に水漏れのサインが...」とかダメ出しをされると、それならば、運が良ければ下取りできます、とでも最初から言ってくれないと（よく見ると水漏れはダメと注意書きに書いてあるんだが）、かえってキャリアへのイメージが悪くなる。実際、下取りされていたら、買い替えていたわけで、今の今までキャリアに高い料金を払っていたわけだから、このあたり、大手キャリアも商売が上手いのか、下手なのか...（考えてみれば、さんざん待たされた挙句、下取りノーといわれたときに大手との決別を決意したんだなあ）。
　iPhone6への乗り換えでは、発売になったら、SIMフリータイプのiPhoneを買って、格安SIMを使うことも考えたが、どうも面倒くさい。どうしようかと思っていたところに出てきたのが、Y!mobileだった。パケットが月１GB定額と１回あたり月300回無料の国内通話がセットで2980円（スマホプランＳコース、税抜き）。しかも、端末はNexus5。au、ドコモから乗り換えは、32GB型で機種一括5000円。これでくらっと来た。家にはWiFiがあるし、外出先でYouTubeやら、ニコ動やら動画を見ることもない。そんなに通信量はないし、速度制限がかかっても、メールとLINEさえ使えればいいから、そんなに影響はないだろう。それに、Y!mobileでは、ソフトバンクWi-Fiスポットを無料で利用できる。このWiFiスポットが意外と充実していて、ショッピングモールなどを歩いていると、結構、電波を拾う。乗り換える前に近くのモールで調べてみたら、ソフトバンクのWiFiスポットを認識した。これからオリンピックを控えて、フリーWiFiスポットも増えてくるだろうし、通信速度を求めるのならば、WiFiスポットという選択肢もある。
　そう読んで、乗り換えたのだが、実際、１週間余り使ってみて、データ通信量は20MBにもなっていない。ヘビーに使いたいときはWiFiスポットを利用したことと、動画など大容量のコンテンツを見ないと、この程度のなのだな。最もデータ容量を使っているサービスはGoogleマップ。出先で地図を見ているからだが、外で見ている画像データはこんなものだな。まだ１週間あまりだから、即断はできないが、外出先で動画を見る趣味がない自分としては、１GBの壁があっても、不自由することはない。
　国内通話300回無料というのは、自分にとっては実質無料と同じ。10分以上、電話で話すことはないし、電話の回数自体も減っている。長話をしたいのならば、LINEなり、SKYPEなりを使えばいい。
　キャリアと同時に端末もiPhoneからNexus5に変わったが、こちらも特に問題ない。画面は大きくなった（iPhone6も大きくなるらしいが）。ボタンの位置がiPhoneとは違うので、最初のうちは戸惑ったが、これは慣れの問題。アプリはiPhoneで使っていたものはほとんどある。よく使っていたものは全てあった。Evernote、Pocket、Googleマップ、LINE、Facebook、Twitter、Tumblr、Flipboard、SmartNews、Yahoo!ニュース、Kindleなどなど操作感も変わらない。ブラウザーはChromeだが、こちらもSafariと比べて、特に劣っているということもない。Pocketとの連携など、かえってよくできている。アプリや端末の使い勝手では微妙にアップルのほうが洗練されていると思うこともあるにはあるが、32GBで5000円だったことを考えると、端末の価格差ほどの差が使い勝手にあると言えるかどうかは...微妙。一方、オンラインのメモ帳とも言えるGoogle Keepのように、iOSにない便利なソフトもアンドロイドにはある。iPhoneが秀逸であることはわかるが、一方で、アンドロイドにシェアを奪われていくのわかるなあ。
　Nexus5はワイヤレス充電ができるのだが、この機能は便利。端子につながないだけで、充電の煩わしさが軽減される。ともあれ、Nexus5の満足度は高く、必要にして十分といった感じ。ただ、iPhone4Sと比べるせいかもしれないが、大きい。これはメリットであると同時にデメリットで、iPhone4Sのようにシャツの胸ポケットに気軽に入るというわけにはいかない。バッグか、スーツに入れておく形になり、電話が鳴っても気が付かないことがある。iPhone6は画面を大型化するらしいが、適正なサイズをどう考えるのだろう。デザインでカバーできるのか。ちょっと気になるところ。
　ともあれ、大手キャリアのボッタクリの世界から抜けだした開放感がある。囲い込んで、囲い込んだ者からはむしる、という風情が嫌なんだなあ。感覚的な問題かもしれない。これから格安スマホにもっと客が流れ、大手キャリアが料金・サービスの見直しに向かえば、また大手の世界に戻るかもしれないけど、今は、ぼったくられ感が消えたことが気持ちいいなあ（Y!mobileの料金請求書を見てからの話かもしれないけど...。それとY!mobileもソフトバンク系であり、今の別働隊的な役割がいつまで続くかも、ちょっと心配...）。
　携帯については格安SIMとiPhone6の選択肢のほかに、ガラケーとモバイルWiFi端末とiPad miniの3台持ちも考えたことがある。こちょこちょと面倒臭いことをするよりも、今のところ、Y!mobileのNexus5の出現を待っていて良かったと思う。ちなみに、iPhone4sは室内WiFi端末として生きている。