東京大空襲から70年。大空襲の惨禍から思い起こす作品というと...

一晩で約10万人の命が奪われたとされる1945年の東京大空襲から、10日で70年を迎えた。猛火の中を生き延びた人々の高齢化が進む中で、惨禍をどう語り継いでいくのか。東京都内の各地では犠牲者を悼む法要や平和を祈る集いが開かれた。

 今年はさまざまな70年行事がある。今日は東京大空襲から70年。東京大空襲といって、思い浮かぶ映画というと...

君の名は DVD-BOX

君の名は DVD-BOX

 岸恵子佐田啓二主演、菊田一夫原作の「君の名は」。戦後のメロドラマの背景には戦争の影があった。
 東京ではありませんが、人口の密集した都市に対する無差別爆撃という「空襲」の悲劇というと、まず思い出すのは、この小説。
アメリカひじき・火垂るの墓 (新潮文庫)

アメリカひじき・火垂るの墓 (新潮文庫)

 野坂昭如の『火垂るの墓』。こちらは神戸大空襲。ジブリがアニメ化しているが、私は小説に心打たれた(というか、最初に小説を読んで、あまりにもインパクトが強かったので、アニメは見ていない)。
 一方、爆撃した米軍側というと... 「フォッグ・オブ・ウォー」。ベトナム戦争の時代に国防長官を務めたマクナマラは第二次大戦中、戦略爆撃に関係していた。この回想録ともいうべき映画の中でマクナマラは、東京大空襲を指揮していたルメイ将軍が「戦争に負けたら、俺たちは戦争犯罪人だ」と語っていたという話をしている。戦争が長期化する中で、軍は歯止めを失っていったのだなあ。それが総力戦だったということか。