「フーディーニ 幻想に生きた奇術師」
“脱出王”の異名を持ち、20世紀初頭のアメリカで旋風を巻き起こした、伝説の奇術師フーディーニ。その成功から死までの生涯をエイドリアン・ブロディが熱演。
米国奇術師のレジェンド、ハリー・フーディーニの生涯を描いた米国のテレビ・ミニシリーズ。WOWOWで放映していた。前編、後編の2部構成で、前半はハンガリー移民のユダヤ人であるフーディーニが貧困から抜け出し、どんな鎖につながれても脱出する稀代の奇術師として成り上がるまで、後半は母の死とともに心霊術の仕掛けを暴く奇術師として名を馳せた後半生。フーディーニは、米国映画はもちろん、日本でも、「トリック」のイントロでも心霊現象を暴くマジシャンとして紹介される有名な人物だけに、実際はどんな人だったのか、興味があって見たのだが、面白かった。イリュージョニストの先駆けだったのだなあ。華麗なイリュージョンの伝説で、今にも名を残しているのがわかる。
主演は、「戦場のピアニスト」のエイドリアン・ブロディ。いつものように巧みな演技。フーディーニ夫人のベスを演じたのが、クリステン・コノリー。レイチェル・ワイズ系の愛らしい女優さん。フーディーには欧州も公演で回っていて、プロイセン国王やら、ロシアのニコライ二世とアレクサンドラ、アナスタシア、そしてラスプーチンまで登場する。そして後半、最大のテーマとなるのは、フーディーニと心霊術の対決で、ここには心霊主義者として有名なコナン・ドイルも登場する。フーディーニとドイルの対決は、ダニエル・スタシャワーの『コナン・ドイル伝』でも紹介されていた。フーディーニの伝記も読んでみたくなってくる。このテレビ映画のどこまでが本当なのだろ。
★ダニエル・スタシャワー「コナン・ドイル伝」を読んで - やぶしらず通信 yabuDK note
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